生ゴミの中に入れてはいけないものは、分解されにくいものです。
生ゴミの悪臭やゴミ捨ての苦労から解放されるコンポスト。最近耳にすることも増えてきました。
でもコンポストって何だか難しそうですよね?
「失敗したら悪臭がしそうだし、処理にも困りそうだな…。」などと考えてしまい、なかなか始められない方も多いと思います。
私自身がその一人でした。今回調べてみると、コンポスト成功のカギは入れてもいいものと入れてはいけないものにある事がわかりました。
この記事では、コンポストに入れてもいいものと入れてはいけないものをお伝えします。
また分解が進まなかったり、悪臭が発生したりした時の対策方法もご紹介します。
Contents
コンポストに入れてはいけないものは分解しにくいもの
そもそもコンポストとは?
コンポストとは、「堆肥(compost)」や「堆肥を作る容器(composter)」のことです。
家庭から出る生ゴミや落ち葉などを、微生物の働きを活用して発酵・分解させて堆肥にする仕組みとなっています。
コンポストは生ごみを有効に活用する方法の一つであり、ごみの削減にもなり、有機農業にも役立つとてもエコな生ゴミの処理方法です。
コンポストのメリットとデメリット
コンポストのメリットは大きく分けると2つあります。
- 生ゴミの量が減ること
- 自宅で肥料が作れること
生ゴミの量が減ると、あの重いゴミ捨ての負担が軽減され、さらに生ゴミの臭いも減ります。これらはコンポストをおこなう最大のメリットですよね!
ゴミの量が減ると、ゴミを処理する時出てしまう二酸化炭素なども減少するので、地球環境にもとても優しいですね。
そしてコンポストを始めると、良質な堆肥が手にが入ります。この堆肥で家庭菜園を始めれば美味しい野菜が収穫できるんです!
良いことばかりに見えるコンポストですが、もちろんデメリットもあります。
- 堆肥になるまで手間や時間がかかる
- 害虫や悪臭が発生する事がある
- 微生物が分解できないものは入れられない
コンポストは容器の設置場所などにより完成するまでに2〜3ヶ月程度かかるのです。
その間は毎日か、最低でも週に1度はかき混ぜて発酵を促す必要があります。
またコンポストは生ゴミを入れますので、害虫や悪臭に悩まされることもあるようです。
そもそもコンポストは微生物が生ゴミを分解して堆肥にするので分解できないものは入れることができません。
コンポストに入れてはいけないものとは?
ではコンポストに入れてもいいものと入れてはいけないものとはなんでしょう?
- 野菜や果物とその皮(一部例外あり)
- 卵の殻
- コーヒーの出し殻
- ナッツの殻(ピーナッツは細かく砕く)
- 庭の草木や落ち葉
- ごく少量の食用油(100〜200ml程度)
- 魚の内臓・魚・肉(湯通ししたもの)
卵やナッツの殻は分解しなさそうですが、OKです。
油がOKなのには驚きました!ただし、ごく少量とのことですので十分注意が必要です。
魚の内臓は、生のままだと悪臭の原因になるので、湯通ししてからの投入が推奨されています。
コーヒーの出し殻は、悪臭対策にもいいそうですよ!
- 金属やプラスチックなど分解にとても時間のかかるもの
- 化学薬品や排泄物(化学薬品を使用していた庭の草木も含む)
- 生ゴミの中でも分解に時間のかかるものや悪臭の原因になりやすいもの
コンポストは何年もかけて堆肥を作るシステムではないので、金属やプラスチックなどは入れられません。
プラスチックに関しては何百年もかかるそうです。
そして化学薬品や化学薬品を使用していた草木も入れられません。できあがった堆肥を利用することができないからです。
同じ理由で排泄物も入れられません。ここまでは普通に考えて「うんうん、そうだよね。」となりますね。
でも、「コンポストって生ゴミならなんでも入れられるんじゃないの?」と思いますよね。
私も生ゴミならなんでも入れられると思っていました。
生ゴミの中でも、分解に時間のかかるものや悪臭の原因になりやすいものは入れられないんです!
生ゴミでもコンポストに入れてはいけないものがある!
では具体的にコンポストに入れてはいけない生ゴミとはどんなものがあるのでしょうか?
貝殻
貝殻は分解されないので入れてはいけません。現代でも貝塚が発掘されるくらいなので、コンポストで貝殻を堆肥にするのは難しいですね。
固い野菜の皮や種子
硬い野菜の皮とは、具体的には栗の皮・とうもろこしの皮と芯・筍(たけのこ)の皮などです。
分解しにくい物を入れると、分解サイクルが狂い悪臭や腐敗の原因になるので、入れてはいけないものとされることが多いのです。
植物の種子に関しては、これに加えて発芽する可能性があります。コンポスト中で発芽することがありますが、その場合は分解することが可能です。
しかし、そのまま残ってしまうと堆肥として使用中に発芽することがあるので入れてはいけないものとされています。
玉ねぎの皮
玉ねぎの皮の茶色い部分は、最後まで分解されずに残るようです。
塩分の多い調味料
塩そのもの・麺つゆ・醤油・味噌などの調味料や糠床や漬物などです。
堆肥として使用するときに塩分が多い堆肥ができあがってしまい使えないので、入れてはいけないのものになっています。
乳製品や卵
悪臭が発生しやすく、害虫やネズミなどの害獣の原因になるので、入れてはいけないものになっています。
脂肪やグリース
動物性の脂肪などは分解に時間がかかることと、乳製品同様に害虫や害獣の原因になるので、入れてはいけないものになっています。
肉や魚の骨
これらは分解に時間がかかってしまいます。魚の骨に関しては入れても良いとされているサイトもありましたが、時間がかかるので避けるほうが無難なようです。
コンポストに入れてはいけないものを知ると悪臭対策に
今回、コンポストに入れてはいけないものについて調べてみると、サイトによって入れてもいいものと入れてはいけないものがバラバラでした。
私がいろいろなサイトを見た結果、入れてはいけないものは以下の3点に集約されるのでは?と言う結論にいたりました。
- 分解できないもの(分解にとても時間のかかるもの)
- 悪臭などの原因になりやすいもの
- 堆肥として使用するにあたり、害のあるもの
分解できないものが入っていると、コンポスト内の分解サイクルが乱れ、悪臭の原因にもなります。
入れてはいけないものを知ることは、悪臭対策のコツであることが分かりました。
それでも分解されず悪臭が発生したら?
入れてはいけないものを入れないのは悪臭対策のコツだということは分かりましたが、ちゃんと守っているのに悪臭が発生した場合どうすればいいのでしょう?
悪臭の一つの原因は、分解サイクルが狂っていることにあります。
この場合、混ぜる回数を増やし、酸素を取り込むことで改善するでしょう。
また、投入物を細かく切ってから入れることで分解しやすくなり、悪臭が改善するかもしれません。
分解サイクルが整えば、徐々に悪臭も軽減するので試してみましょう。
堆肥ができたら活用しよう!
コンポストの種類にもよりますが、2〜3ヶ月で堆肥化できます。次はこの堆肥を利用しないといけません。
すでに家庭菜園や畑を持っていたり、ガーデニングを趣味にされたりしている方はいいのですが、マンションだと家庭菜園はハードルが高いですよね?
ほうれん草やミニトマト・ラディッシュ・サニーレタス・にんじん・水菜・なすびなどは初心者でもプランターで育てやすいですよ。
実際に、私の父がプランターで野菜を育てていますが、これらの野菜は立派に収穫されています。
コンポストでたくさんの堆肥ができたら、家庭菜園にもチャレンジしてくださいね。
まとめ
- コンポストには入れてはいけないものがあるので、それらを知ることがコンポスト成功のカギ!
- 入れてはいけないものは大きく分けると1.分解できないもの 2.悪臭などの原因になりやすいもの 3.堆肥として利用するにあたり害のあるもの
- それでも分解されなかったり悪臭が発生したりした場合は混ぜる!
私は今まで「コンポストは何だか難しそうだし、失敗したら悪臭が酷そうだな…」と思い二の足を踏んでいました。
しかし今回コンポストについて調べる中で、成功のカギは入れてはいけないものにあることを知り、「コンポストを始めてみたいな。」と思うようになりました。
あなたもコンポストを始めて、ゴミの悩みからの解放と美味しい野菜を食べましょう!