アメリカの生活や文化は、日本にいながらもたくさんの情報が流れてきますね。
でも中には、結構知られていない面白い文化や習慣、行事や法律があります。
私は、アメリカに住み始めて数十年経ちます。
でも、未だにアメリカってすごいなと色々な意味で思うことがあります。
この記事では、そんな日本と違うアメリカの面白い点や魅力をご紹介します。
この記事のポイント
・アメリカの食文化は合理的ーワンプレート、食べ残しお持ち帰りが可
・アメリカの伝統文化は感謝の心と家族愛ーサンクスギビング、クリスマス
・アメリカの法律は厳しさと自由がまざっているー子どもの人権、合法マリファナ
・アメリカの面白習慣にびっくりーお買い物中に商品使用もOK!
・アメリカの年末はいたってカジュアルー大掃除なし、祝日はクリスマスと元旦のみ
Contents
アメリカの面白い食文化
アメリカは、肉と野菜をいっしょに食べるハンバーガーを発明し、食洗器がどこの家にもある国。
食文化に関しても、合理的で簡単さが好まれます。
ワンプレートで洗い物簡単!
アメリカの夕食やパーティーでは、いつも「ワンプレート」って知っていますか?
ワンプレートとは、ごはん、肉や魚、野菜などを1つの皿にのせたものです。
まず、メインや野菜料理などいくつかの料理を盛った大きなお皿がテーブルのまん中に置かれます。
そこから、自分の皿に好きなようにとって食べます。
ソースやドレッシングは、お小皿に入れるのでなくその上からかけます。
日本だと、食べ物が混ざらないように何枚かのお小皿にとりわけますよね。
お肉のソースとごはんがまざったらちょっとまずそう…。
でも、アメリカ人はあまり気にならない様子です。
アメリカは多様な人種が集まった国なので、一概には言えないところはあります。
でも、大体のお家やパーティーなどではワンプレートが当たり前です。
私も、はじめは抵抗がありました。
でも、たまにはワンプレートで洗い物を簡単にするのもいいと思うようになってきました。
ちなみに、アメリカでは、お皿やお椀を手にもって食べるのはマナー違反。
日本と違うので気を付けてくださいね。
レストランでの食べ残しは持って帰れる!
日本と違って面白いと思うのは、”To Go Box””といわれる食べ残しのお持ち帰りです。
わりと高めのレストランでも、食べ残しのお持ち帰りOKです。
私はあまり量が食べれないので、残しがち。
そんな時、ウエイターの人に持ち帰り用の入れ物がほしいかよく聞かれます。
食べ物を捨てるのはもったいないので、日本もアメリカのように持ち帰りができればいいなと思います。
ちなみに、持ち帰り用の入れ物という意味の”Doggy Bag”と言う言葉は、もう死語となっているので使いません。
アメリカの学校は給食がない
これも、学校や地域によってちがいますが、大体の学校では日本のような給食はありません。
かわりにカフェテリアで、自分の好きなメニューを選んで買うか、家からサンドイッチなどをもってきます。
カフェテリア・メニューは、ピザ、ナチョス、サラダ、フライドポテト、ハンバーガーなどです。
子どもにとってはおいしいかもしれませんが、栄養のバランスが考えられていません。
日本のような栄養士が考えた「一か月の献立メニュー」からはほど遠いものです。
日本の給食は、世界でもめずらしいほどに栄養バランスがとれメニューも豊富ですばらしいものなのです!!
アメリカの面白い伝統文化
サンクスギビングは、クリスマスに比べて日本では知られていない伝統文化かもしれません。
でも、実は、アメリカ人にとってはクリスマスよりも大きな祝日なのです。
サンクスギビングは「感謝」を表す最も大切な伝統文化
サンクスギビングは、別名「感謝祭」、11月第4木曜日の祝日で、この日から週末までは通常4連休になります。
起源は、1600年代イギリスから自由を求めてアメリカに移住したピルグリム達から。
厳しい冬に、ピルグリム達は原住民に助けられて農作物の収穫を得ることができました。
お礼にターキーなどを焼き、祝宴を上げて自然の恵みに感謝の祈りを一緒に捧げたそうです。
今では、ふだんなかなか会えない家族や親戚、友人同士が一同に集まる大切な行事です。
翌月はクリスマスも控え、ホリデーシーズンが始まります。
大きなターキーをオーブンで焼いてごちそうを楽しみ、フットボール観戦で盛り上がります。
日本で言うとお正月に近いかもしれません。
小さい子どもがいる家では、今年を振り返って感謝に思ったことを言い合う家族も多いです。
家族が集まり、一年を感謝しながら美味しいものを食べるアメリカの伝統文化。
なかなか魅力的だと思いませんか?
クリスマスはキリスト教の意味合いが強い
日本のクリスマスは、フライドチキンにショートケーキなど商業的な面があります。
でも、アメリカでのクリスマスは、イエス・キリストの誕生日を祝うことが大元の理由です。
日本のように恋人とロマンチックなデートを楽しむ日ではなく、家族で集まる日でもあります。
ちなみに、アメリカの12月のお祝いはクリスマスだけではありません。
他の宗教や人種ごとにちがったお祝いをします。
例えば、ユダヤ教では「ハヌカ」、アフリカ系アメリカ人たちは「クワンザ」などがあります。
アメリカの伝統文化には様々なものがあり、奥深く面白いです。
ここで、アメリカ文化について楽しく理解でき、英語の勉強に役立つ本もご紹介しておきますね!
多文化理解のためのアメリカ文化入門-社会・地域・伝承 (アマゾン)
日英2言語で書かれているので英語の読解力を向上させながら、アメリカ文化背景を学べる一挙両得の本です。
アメリカの面白い法律
アメリカでは、意外なところで日本と法律が違うことがあります。
観光で行くときに心に留めておいても損はないですよ。
12歳未満の子どもは、お留守番が違法?
州によって変わりますが、アメリカでは子どもを危険な場所や健康を害する場所に居させることはダメという法があります。
日本では、小学生が家でお留守番をしたりおつかいにいったりしますが、アメリカでは通常あり得ません。
子どもを車において、お母さんはお買い物というのも、周りの人に見つかると警察に通報される可能性もあります。
もちろん、体罰は絶対にNG。
公共の場で、子どもに向かって叫んだり、ぶったりすると虐待していると思われます。
アメリカでは子どもの人権がしっかり守られています。
マリファナが合法!?
2022年2月に、ニュージャージー州、ニューヨーク州と娯楽用のマリファナが合法となりました。
これまで医療用としてはすでにほとんどの州で合法とされていますが、娯楽用も合法化した州が増えています。
娯楽用のマリファナは、まだまだ街中で簡単に買うことはできません。
でも、日本人が観光中、もしマリファナを手に入れる機会があっても相当気を付けた方がいいです。
なぜなら、ご存じの通り日本では大麻取締法によりマリファナの入手や持ち帰りは違法ですから。
あまりないことだとは思いますが、日本領事館も手を出さないよう注意を喚起しています。
アメリカの面白い習慣
アメリカでは、「何でもあり」なところがたくさんあります。
スーパーでお会計の前に品物を食べてもオッケー!
スーパーで、小さい子どもがお会計を待てず、売り物のおかしを開けて食べている光景は、アメリカでは珍しくありません。
私は、最近、アメリカのコストコで、売り物のトレーナーを値札がついたまま着ている親子を発見。
コストコは冷房が効きすぎていて寒かったので、会計前に着ているということだったのでしょうね。
でも、首のところに名札がぶらぶらしているのを見て、これはさすがにびっくりしました。
何でも返品オッケー!
アメリカでは、何かを購入しても、ほとんどの品物が返品可能です。
大体、30日以内などにレシートと品物をもっていけばお店の人は普通に返金してくれます。
レシートがなくてもストア・クレジットというお店の金券をもらえる場合もあります。
実は、誰かにもらったけれどほしくないギフトをお店にもっていき返品して、他のものに変える人もたくさんいます。
でも、これはギフトをあげる方にとってもいい点だと思います。
相手が気に入らなくても、返品できるので、あまり悩まずにギフトを決められます。
アメリカは、本当に合理的ですよね。
アメリカの面白い行事
日本では当たり前の行事も、アメリカではその概念すらなかったり、年末の行事もシンプルだったりします。
年末の大掃除はない!
アメリカでは、職場や家庭で大掃除を年の暮れにするという概念は全くありません。
「スプリング・クリーニング」といって春に庭そうじをするなどはありますが、ちょっとちがいますね。
日本の大掃除は、昔、囲炉裏やかまどがあったために一年の煤(すす)を払うために行ったそう。
また、新しい年の年神様を迎えるために家中を清める意味もあるそうです。
一年のけじめがつき、新年をがんばろうという気分になりますよね。
アメリカでは、大掃除の行事がなく、お正月は元旦の日が祝日なだけです。
ですので、お正月は日本の方がいい!という在米日本人の方も多いです。
大みそかは、NYタイムズスクエアのカウントダウン!
日本では、大みそかは、しめやかに除夜の鐘を聞きながら年を迎えますね。
アメリカでは、NYタイムズスクエアで午前12時になる瞬間のカウントダウンをする行事が有名です。
大勢の人が会場に集まり、紙笛をピーピーならしたり、紙吹雪がそこら中にまかれたりと大騒ぎです。
日本では渋谷でもあったようですが、除夜の鐘とは対照的で面白いですね。
まとめ
ポイント
・アメリカ食文化では、ワンプレートで食べることが当たり前で食べ物がまざってもOK。
・アメリカ食文化では、食べ残しはお持ち帰りがOKで、次の日のランチにするのも当たり前。
・アメリカの法律は、子どもの人権には厳しいが、なぜかマリファナに対してはゆるい。
・アメリカの習慣では、お会計を待たずに品物を食べ始めても文句を言われない。
・アメリカの年末年始では、日本のような一年のけじめをつけにくい。
日本では、なかなか見えてこないアメリカの面白い文化や生活をご紹介しました。
アメリカの大まかさ、物事の適当さには、うんざりさせられることも多いです。
でも、アメリカの大らかさ、柔軟さ、家族を大切にする文化には魅力的な点もたくさんあります。
アメリカの映画を観る時などには、ぜひ気に留めてみてくださいね。