人気なミネラルウォーターのひとつであるエビアンは、手軽に入手できるので買ったことがある方も多いのではないでしょうか。
私もその一人で、たまに購入して美味しく飲んでいます。
そんなエビアンですが、実は発がん性を心配する声があったり、販売自体が終了になるなんて話も耳に入ってきました。
ですがエビアンはEUの厳しい基準をもとに生産されているため、発がん性がある可能性は極めて低く、販売を終了する予定もありません。
さらに詳しくこの記事では
- エビアンは発がん性もあり危険?体に悪い?
- 硬水の効果
- 販売終了の理由
以上についてまとめましたので、ぜひ参考にして美味しく飲んでくださいね。
Contents
エビアンは体に悪い!?発がん性があり危険って本当!?
エビアンには発がん性があるという声がありますが、実際はないと言っていいほど可能性は低いです。
安全性の高さから、他の危険要素も全くありません。
発がん性の真実
エビアンに発がん性がある可能性は極めて低いです。
エビアンの水源はフランスで、EUの厳しいミネラルウォーターの基準を全て遵守して生産されているため安全性が高いです。
日本にもミネラルウォーターの基準はありますが、EUと日本の違いは以下になります。
EUと日本の「ナチュラルミネラルウォーター」基準の違い
evian - エビアン公式
《EUの基準》 ※1 ※2 《日本の基準》 ※3 1. 水源があらゆる汚染から完全に隔離、保護された地下水であること 1. 特定の水源により採水された地下水のうち、鉱化された地下水 (地下で滞留または移動中にミネラル成分が溶解した地下水) 2. ミネラル成分や採水時の温度が一定であること 2. ろ過、沈殿及び熱殺菌の処理のみを行ったもの 3. 採水地で直接ボトリングされていること 4. 殺菌処理など一切の加工をせずに自然のままであること 5. 健康に良いと認められていること ※1 CODEXによるEUの「ナチュラルウォーター」の基準より。| ※2 CODEXは、消費者の健康の保護、食品の公正な貿易の確保等を目的として、1962年にFAO及びWHOにより設置された国際的な政府間機関であり、国際食品規格の作成等を行っています。 ※3 農林水産省による日本の「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」より。
EUと日本の大きな違いは、殺菌処理の有無です。
日本の基準は殺菌処理をするように定められていますが、EUは殺菌処理をしないように定められています。
殺菌処理をしない理由は、殺菌のために加熱をすると水の組成が変わってしまい、ミネラルの減少や美味しさが損なわれてしまうからです。
とはいえ殺菌処理がされていない水を飲むのは不安に感じる方もいると思いますが、エビアンは心配なく飲むことができます。
安心して飲める理由がこちらです。
ヨーロッパ全体の取り組み
・採水地に農薬の影響が出ないように、採水地周辺にゴルフ場・農地・牧場などの建設を禁止して汚染対策や環境保護に取り組んでいる
・一日に何度も品質チェックを行い、安全に水が飲めるような努力をしている
・食品添加物と着色料の使用を禁止している
エビアンの取り組み
・水源から採水地まで徹底して保護している
・エビアンの工場では40人のチームを構成していて、24時間体制で品質チェックを行っている
・水質やミネラル成分を変えないように、一切空気に触れることなく水源からボトリングしている
・放射性物質の検査も行い、安全性を確認
・B Corp認証(企業活動の公正性・透明性の高さや、企業の公益性の高さを認証するもの)を取得
このような徹底した活動から、安全性は保証されていると考えて間違いありません。
その証拠として、現在エビアンは世界140ヶ国で発売しています。
発がん性のある危険な商品なら、世界各国で発売するのは難しいですよね。
エビアンに発がん性の話が出た理由
エビアンは大変安全性が高い商品であることが分かりました。
ではなぜ発がん性に関する話が出たのでしょうか?
考えられる理由としては、エビアンからとある化合物が検出されたことがきっかけかと思われます。
2020年に、スイスの研究所がエビアンからクロロタロニルを検出しました。
クロロタロニルは農薬の一種で、スイスでは発がん性の恐れがある農薬として指定しています。
しかし検出量は法律で決められた基準値を大きく下回っており、健康に害はないことが認められています。
エビアンはアルプス山脈の中心部から直接湧き出ていますが、測定器の校正に使われるほど純度が高いです。
クロロタロニルの検出を発表した意図は、純度や透明度の高いエビアンにさえクロロタロニルが検出されたという、物質に対する注意喚起です。
エビアンが危険だと言っているわけではなく、安全性の高い商品にも含まれている残留農薬の取り扱いが危険だということを言っているんですね。
この検出の発表から、エビアンに発がん性があるという話が広まったと考えられます。
しかし健康に害がないことが認められているため、エビアンは体に悪影響のない安全性の高い商品であることには変わりありません。
エビアンは体に悪い!?硬水の効果
エビアンは硬水です。
硬水を飲むと、健康面や美容面などでさまざまな効果を得ることができます。
その一方で、日本人は硬水に慣れていないので飲みすぎると腹痛・下痢などの悪影響も引き起こしてしまいます。
硬水とは?
日本人が普段飲んでいる水の多くは軟水ですが、エビアンは硬水です。
軟水と硬水の違いは以下になります。
日本においては一般的には、硬度0~100mg/lを軟水、101~300mg/lを中硬水、301mg/l以上を硬水に分けられています。
evian - エビアン公式
主に硬度の違いで分けられているんですね。
ちなみに水の硬度とは、ミネラルであるカルシウムとマグネシウムの含有量の指標のことで、硬度が高いと含有量が多いイメージです。
エビアンの硬度は304mg/Lと高いので、ミネラルが多分に含まれている硬水です。
エビアンは硬度が高い水ですが、どのぐらいミネラル含有量が多いのか軟水と比較してみましょう。
軟水A社:カルシウム:0.71mg / マグネシウム:0.55mg
軟水B社:カルシウム:0.6mg / マグネシウム:0.22mg
エビアン:カルシウム 8.0mg / マグネシウム 2.6mg
ミネラル量の差が一目瞭然ですね。
硬水の効果
硬水を飲むとどのような効果を得ることができるのでしょうか。
硬水の効果は以下になります。
・便秘解消
・動脈硬化の予防
・美容や健康に良い
・骨粗鬆症予防、歯を丈夫にする
・洋風料理をより美味しくする
便秘解消
マグネシウムは胃腸を活発化させつつ、便の水分量を増やして柔らかくします。
下剤にもマグネシウムが使用されているほどで、硬水を飲むだけでも便秘解消効果が期待されます。
動脈硬化の予防
カルシウムやマグネシウムは血液をサラサラにして血圧を安定する効果があります
硬水を飲むことで動脈硬化の予防だけではなく、心筋梗塞や脳梗塞の発生率低減も期待できます。
美容や健康にいい
ミネラルは人間の健康に重要な成分の一つです。
不足しがちなミネラルを硬水から摂取することで健康面に期待ができます。
また、カルシウムは肌のターンオーバーを正常に近づけるため、きめ細やかな肌になれる効果もあります。
それだけでなく、便秘解消による腸内環境の改善で栄養素の吸収が良くなり、美肌につながり代謝が良くなる可能性もあります。
他にもカルシウムによって脂肪が燃焼しやすくなり、脂質の吸収を抑えるといった効果も期待できます。
骨粗鬆症予防、歯を丈夫にする
カルシウムやマグネシウムには健康な骨をつくるはたらきがあるため、骨粗鬆症の予防に効果があります。
カルシウムには歯を健康に保つはたらきもあるため、歯を丈夫にする効果も期待できます。
洋風料理をより美味しくする
洋風料理には肉が頻繁に使用されますが、硬水を使用することで肉を柔らかくしたり臭みをとる効果もあります。
柔らかくなる理由は、肉を固くするタンパク質がカルシウムと結びついて、灰汁として一緒に出てくれるからです。
臭みはマグネシウムが取り除いてくれます。
そのため硬水を使用すると灰汁の量が増えるものの、臭みのない柔らかくて美味しい肉料理を作ることができます。
エビアンは体に悪い?
硬水を飲むことによるメリットはたくさんありましたが、エビアンを含む硬水を飲み過ぎると体に悪影響がでる可能性があります。
飲み過ぎると腸への刺激が強くなり、腹痛・下痢を引き起こす可能性がありますので注意が必要です。
また腎臓の病気がある方が飲むと、大量のカルシウムを体内で処理できず結石になってしまう可能性も高くなります。
これは日本人が軟水に慣れていることが原因で、慣れていない硬水を多量に摂取すると体に悪影響が出てしまいます。
特に内臓がまだ発達していない赤ちゃんが飲むと、胃や肝臓へ負担がかかる恐れがあります。
しかし硬水を飲むことによるメリットは多いので、飲みすぎないようにするか、軟水と一緒に飲んで量を調節すると良いですね。
ちなみにヨーロッパは元々が硬水エリアなことから、フランスではエビアンを赤ちゃんも飲んでいたり、ミルクを溶かすのにも使用されたりしているようです。
日本人が硬水に慣れていないが故の悪影響はありますが、エビアン自体は体に悪くないという信憑性が高まりますね。
エビアンは販売終了する予定?
エビアンは現在も販売しており、販売を中止する予定もありません。
ではなぜ販売終了という話が出てきたのでしょうか?
考えられる説としては、以下になります。
1)過去に販売を中止した経緯がある
2)エビアンと同じグループ会社のミネラルウォーター商品が販売終了
3)販売権の移管があった
4)ミネラルウォーター事業自体の売却?
1)過去に販売を中止した経緯がある
エビアンは過去に何度か販売中止や商品回収を行っています。
2005年:ガラス片混入の可能性があり「エビアン2006年イヤーボトル」の販売中止
2021年:「PETエビアン330ml」の一部製品に香味不良が発生し自主回収
このことから、過去と現在の販売情報が混在している可能性が考えられます。
2)エビアンと同じグループ会社のミネラルウォーター商品が販売終了
エビアンの日本での販売元は伊藤園ですが、大元の会社はフランスのダノングループです。
同じミネラルウォーターの商品であるボルヴィックも大元はダノングループですが、ボルヴィックは2020年12月に日本での販売を完全に終了しました。
そのため、大元の会社が同じであるエビアンも販売終了するのではないかと心配の声が上がった可能性があります。
3)販売権の移管があった
現在日本でエビアンは伊藤園が販売していますが、2008年4月まではカルピス社が独占販売権が持っていたため、カルピス社がエビアンを販売していました。
独占販売権とは、ある商品を一定の制限されたエリアで独占的に販売できる権利のことです。
2008年4月以降にエビアンの独占販売権がカルピス社から伊藤園に移ったため、カルピス社でのエビアンは販売中止となり、伊藤園で販売開始となりました。
カルピス社での販売が中止となったのは確かなので、この部分だけが大きく切り取られたという可能性も低そうですがあると思います。
4)ミネラルウォーター事業自体の売却?
大元であるダノングループが、ミネラルウォーター事業自体の売却を日本企業へ打診している話もありました。
しかしこの話は2011年から新しい情報が出てきていないため、実状は不明なままです。
一時期でも売却打診の話があったことから広がって販売中止の話になるのは不自然ではありませんね。
まとめ
- エビアンは衛生面や品質が徹底された環境で生産を行っているため、体に悪いことは一切なく、発がん性がある可能性も極めて低い
- 硬水は健康面や美容面などにさまざまな効果がある
- 日本人は硬水に慣れていないため、飲みすぎると腹痛や下痢などを引き起こす可能性がある
- エビアンは現在も販売しているが、過去に一部販売を中止していたり別の商品が販売中止をしていることから情報が混在している
人が口に含むものなので品質管理はしっかりされているとは思いましたが、エビアンの生産過程は予想を超える徹底度でした。
硬水も飲みすぎなければ体に嬉しいことがたくさんありましたね。
今後も安心安全なエビアンを飲んで、健康で綺麗な体を目指していきましょう。