寒さが厳しくなる真冬の時期、ストーブやヒーターが大活躍するご家庭もおられるのではないでしょうか?
それらの燃料となる灯油ですが、余ってしまった場合、多くのホームセンターでは処分を受け付けていないのです。
灯油を購入したホームセンターで回収を断られてしまったからといって、そのまま自宅に放置したり、ゴミとまとめて捨てるのはNG!!
私も雪国育ちで灯油にはお世話になっていたため、最初のうちは「扱いを間違うと危険だし、ずっと家に置いていても場所を取るなぁ…」と悩んだものです。
処分が危険で大変なイメージがある灯油ですが、ベストなやり方があるんですよ!
この記事では、灯油の正しい処分方法、やってはいけない廃棄方法について解説していきます。
Contents
灯油の処分はホームセンターではできない?
灯油の処分は、たとえ購入したホームセンターでもできないことが多いです。
調べたところ、コメリ、カインズホームといった大手ホームセンターでは灯油の回収を行っていませんでした。
コメリは全国で約1200店舗、カインズホームは約230店舗と、店舗数が多いホームセンターです。
灯油の他に日用品やペット用品、園芸用品やその他さまざまな資材などを取り扱っており、よくお買い物に行く方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私も昔からお世話になっていて、苗木を購入するついでに日用品のお買い物をすることも多いです。
ホームセンターは品揃えが豊富で、店舗もひとつひとつが大きいので、目的のもの以外のコーナーにも立ち寄ってしまい買い物が長引くこともありますよね。
お買い物ついでに余った灯油も処分できたらとても便利なのですが、二社では残念ながらそういったサービスは今のところしていません。
コメリやカインズホームでは灯油の処分は不可能ですが、ビバホームの君津店では無料で引き取りサービスを行っているそうです。
長期間保管されていた灯油を暖房器具などで使用すると故障の原因にもなります。当店では不要な灯油を無料で引取るサービスを実施しております。(※当店で灯油を購入されたお客様が対象です)
ビバホーム公式ホームページ
他店舗のビバホームで同サービスを実施しているかどうかといった情報は、公式ホームページでは明らかにされていないため、電話で直接聞いてみるのがよいでしょう。
公式ホームページで灯油の処分が可能である店舗が明確にされているのは君津店のみです。
ビバホーム君津店が近くにない場合、灯油の処分を引き受けてくれるホームセンターを探すのは大変なのではないでしょうか。
このように、灯油の処分を引き受けてくれるホームセンターの店舗は限定的であり、灯油の処分方法としてはホームセンターは最適ではないことがわかりました。
灯油の処分はガソリンスタンドでできる!他の方法も
ホームセンターでは灯油の回収をしていないことがしばしばあります。
そんなときは、ガソリンスタンドへの持ち込みがベストです!
店舗数が多いため、近場にもある可能性が高く、持ち込みがしやすいですよね。
ガソリンスタンドではさまざまな燃料を扱うため、灯油の処分サービスを行っている場合が多くあります。
灯油は身近な燃料ですが、危険物であることに変わりはありません。
ガソリンや灯油を普段から扱っているお店に処分をお願いするのが、一番安心する方法ではないでしょうか?
最寄りのガソリンスタンドに問い合わせを
まずは近所のガソリンスタンドに、灯油の処分をしてくれるか問い合わせをしてみましょう。
しかし、セルフサービスのガソリンスタンドでは引き取りを受け付けていない可能性があります。
そのため、フルサービスのガソリンスタンドに相談するのが得策と言えるでしょう。
大手ガソリンスタンドである、コスモ石油、エネオスではそれぞれ以下のように回答しています。
Q.古くなった灯油の処理はどうすればいいのですか?
A.灯油を捨てる場合は、廃油処理が可能な最寄りのサービスステーション等での処分が必要になります。古くなった灯油の廃棄につきましては、フルサービスのサービスステーションに処分をご依頼ください。(地域により事情が異なりますので、ご利用いただいているお近くのサービスステーションへお問い合わせください。)
引用:コスモ石油公式ホームページ
Q.劣化した灯油を翌年使用したらどうなるの?冬場に使用した灯油が残った場合や古い灯油はどうしたら良いですか?
A.劣化した灯油を使用すると正常燃焼せずに点火や消火不良を起こし、石油ストーブ、ファンヒーターのトラブルの原因になります。そのため灯油は翌年には持ち越さず、使いきる必要があります。余った灯油や古い灯油の処分については購入したSS・販売店にご相談ください。
引用:エネオス公式ホームページ
コスモ石油、エネオス以外でも灯油の持ち込みを受け付けているガソリンスタンドはあるので、近所の店舗に聞いてみるのがよいでしょう。
私の家の近所にあるエネオスに問い合わせしてみたところ、灯油の処分を引き受けているとのことでした。
また、コスモ石油の公式ホームページでは、灯油の無料引き取りをしているサービスステーションに絞って検索ができます。
エネオスの公式ホームページでも、フルサービスのサービスステーションに絞って検索できます。両ホームページをぜひ活用してみてくださいね。
業者を探す方法も
近くのお店で灯油を引き取ってもらえない場合、料金が発生しますが、不用品回収業者に依頼をするのも一つの方法です。
店舗への持ち込みとは違い、業者が自宅まで回収に来てくれます。
「灯油の処分を受け付けているお店が近くにない…」
「もらってくれる人がいないけど家で使い切れる量ではない…」
「灯油を持ち運ぶのが大変でお店まで持って行けない…」そういうときは、灯油を処分してくれる業者を探してみましょう。
しかし、法外な金額を提示してぼったくろうとしてくる悪徳業者がいます。また、悪徳業者が必ずしも正しい方法で処分してくれるとも限りません。
後々、不法投棄されていることに気づき、トラブルに巻き込まれしまうケースもあります。
悪質な不用品回収業者に引っかかり、被害に遭わないために、お住いの地域の不用品回収業者を調べてみる際は、口コミや公式ホームページをしっかり確認しましょう。
街中で「無料で回収します!」と宣伝して回っている業者や、ホームページに会社の所在地・電話番号といった会社情報が記載されていない場合があります。
その場合、避けるのが無難です。そもそもホームページが見つからない場合も、依頼するのはやめておきましょう。
また、複数の業者に見積もりをお願いしてから、どこの業者に依頼をするか決めるといいですよ。
見積もりを取らず、早急に料金を請求しようとしてくる悪徳業者もいます。見積もりはしっかり取ってもらいましょう。
灯油の処分方法を間違うと危険な可能性が!?
灯油を自己流で処分するのは絶対にやめましょう。
灯油は、消防法における「第4類危険物」に指定されているため、処分や取り扱いには慎重にならなくてはなりません。
冬場に各家庭で大活躍する灯油ですが、ずさんな管理下では事故に繋がる可能性も…。
ここでは、やってはいけない危険な処分方法をお伝えします。
家庭から出たゴミと一緒に捨てる
「揚げ物をした後の食用油みたいに、固めて処分できるかもしれない」と思うかもしれませんが、灯油を固めて処分するのはとても危険です。
食用油用の凝固剤は、調理後、油がまだ熱いときにフライパンや鍋に投入しますよね。
凝固剤で灯油を固めるには、一度灯油を熱する必要があります。
しかし、灯油と食用油では引火点が異なるのです。
食用油は250℃以上であるのに対して、灯油の引火点は40℃以上。灯油は食用油と比較してとても燃えやすいのです。
灯油は食用油よりも引火しやすいため、食用油を温めるときと同じ気持ちで自己流で灯油を温めようとするのは大変危険な行為ですよ。
また、多くの市区町村では灯油の処分ができないため、食用油と同じように捨てることはできません。
少量の灯油であれば、キッチンペーパーや新聞紙などに染み込ませて処分することが可能です。
自治体によっては、たとえ少量であっても灯油は家庭ゴミとして処分することができない場合があるため、役所に電話をして確認を取っておくべきでしょう。
排水溝に流したり庭に埋める
ガソリンほど揮発性が高くはありませんが、灯油も揮発しやすい物質です。
そのため、灯油を排水溝に流してしまうと、下水道管の中で灯油が気化し、引火、または爆発を起こす可能性があります。
下水道管を破損させたことによって、多額の損害賠償を請求される可能性もあります。避けられる事故なら避けたいですよね。
水に流せないからといって、自宅の庭や畑にまくのもやめましょう。
土壌汚染に繋がり、植物や作物が育たなくなることもあります。
大切に育てていた植物や作物が枯れる…なんとしても避けたいことですよね。
また、灯油は独特なにおいがします。ストーブに灯油を補給しようとしたら、こぼしてしまったことはありませんか? あのときのにおいですね。
においに敏感な方ですと、灯油のにおいで気分が悪くなる方もいらっしゃいます。
庭にまくことで、臭いによるご近所トラブルが発生したり、また、土にタバコやマッチが落ちたとき、引火する可能性もないわけではありません。
灯油は「特別管理産業廃棄物」に指定され、個人で処分することはできません。
排水溝に流したり、土にまいたりするのはやめておきましょう。
家に放置しておく
「使い切れないから…」と灯油を自宅に置いたままにしておくのはNG!
灯油は劣化しやすく、昨年使っていた残りは変質している可能性があります。
劣化した灯油を使うと、機械が故障してしまうこともあります。
点火しづらかったり、いつもよりにおいがきつく、暖房器具から煙が出ている場合、ただちに使用をやめましょう。
また、灯油を保管するときは、高温多湿を避け、日光が当たらない場所に保管しましょう。
保管する際のポリタンクも重要です。色付きのポリタンクを選ぶと、赤外線を遮断でき、灯油の変質を防ぐことができます。
水を運ぶための白色のポリタンクは選ばないように気を付けましょう。
まとめ
- ホームセンターでは灯油の処分をしてくれることは少ない
- フルサービスのガソリンスタンドでは引き取ってくれることも
- 引き取り先が見つからない場合、不用品回収業者に依頼してみる
- 悪質な不用品回収業者には注意!!
- 自分だけで灯油を処分するのは危険
- 店舗数が多く、持ち込みがしやすいガソリンスタンドがベスト!
灯油の処分は、ホームセンターではしてもらえないことが多いため、ガソリンや灯油を扱っているガソリンスタンドに相談してみましょう!
灯油は使い切れる分だけ購入し、来シーズンまで持ち越さないことも大切です。
扱い方を間違うと危険な灯油ですが、賢く利用し、今年の冬も暖かく過ごしましょう♪