マルチトールは体に悪いという情報があるようですが、それは間違いで、健康志向のかたにおすすめしたい甘味料なんです!
マルチトールは還元麦芽糖ともいい、じゃがいもなどのでんぷんに含まれる、麦芽糖(マルトース)から作られています。
カロリーが控えめなものや、シュガーレス、カロリーゼロという食品などによく使われているんです。
甘みはあるのに、低カロリーやゼロカロリーのものって「甘いのにどうしてなんだろう?体に悪いものが入ってるの?」と思いませんか?
この記事では、マルチトールは本当に体に悪い成分のものなのか、危険性がある甘味料なのか、特徴などについて解説していきますよ♪
健康的な生活を送るためにぜひ正しいことを知って、上手に甘味料を使ってカロリーを抑えましょう!
Contents
マルチトールが体に悪いと思われた理由と甘味料とは
マルチトールは甘味料ですが、人工甘味料ではなく、糖アルコールという食品に分類される甘味料なんです。
糖アルコールに分類される代表的なものとして、ソルビトールやキシリトール、エリスリトールなどがあり、すべて植物由来の甘味料です。
キシリトールは、ガムなどで虫歯を予防する成分として、よく使われています。マルチトールが同じ分類の甘味料と聞いて少し安心しますね。
人工甘味料すべてが、自然界にないものを人工的に作りだしていて危険なのではないか、と思われているかもしれません。
それが人工甘味料であるマルチトールが、体に悪いという間違った情報が流れている理由なのではないでしょうか。
人工甘味料の危険性
人工甘味料が体に悪いと問題になっていることは知っていますか?特定の人工甘味料について、発がんの危険性があることがその理由です。
これはWHOでも発がん性があると2023年に発表しています。日本ではよく名前を聞く「アスパルテーム」という人工甘味料なんですよ。
日本では安全性が確認されて、認可を受けて食品などで使われているアスパルテームですが、海外では危険な甘味料として禁止されているところも。
すべての人工甘味料に危険性があるわけではないですが、使われている人工甘味料の種類や量によっては体に悪い場合が考えられます。
人工甘味料を長期的・習慣的に摂りつづけると、糖依存を引き起こしたり糖尿病の発症や悪化させたりする危険性もあるんです。
人工甘味料は自然界には存在しない成分のものもあり、それが体に悪い危険性があるといわれる理由なんですね。
体の中で分解され、吸収・排出される過程で、毒性のあるものに変化する人工甘味料もありますので、注意が必要です。
マルチトールは体に悪いことはない特徴3点!安心な甘味料♪
マルチトールは人工甘味料ですが、でんぷんを分解してつくられていて自然界にもある成分なので、体に悪いことはなく安全な甘味料なんです。
マルチトールは甘みが砂糖と似てまろやかなのが特徴なので、砂糖の代替としてよく使われる甘味料です。
マルチトールと砂糖を比較してみました。やはり体に悪いことはなく、健康志向のかたに適しているように思えますね。
カロリー(1gあたり) | 甘み(砂糖の甘みを基準として) | GI値(ブドウ糖を基準として) | |
砂糖 | 4kcal | 10割 | 60.2 |
マルチトール | 2kcal | 8~9割 | 26.2 |
マルチトールは砂糖と比較してカロリーが半分です!同量を使ってもカロリーが抑えられて嬉しいですよね。
食品を摂取したときの血糖値がどのくらい上がったのかを数値化したGI値についても、砂糖と比較して半分以下です。
血糖値が上昇しにくいということは、肥満になりにくい、糖尿病を起こしにくいということにつながり、体に悪いことなどありませんね。
では、マルチトールを砂糖の代替として使える、特徴について詳しく解説していきますよ♪
食品の保存性を高める
砂糖や塩は、漬物や砂糖漬け、シロップ漬けにした果物の缶詰などがあるように、食品の保存性を高めるという特徴があります。
マルチトールも砂糖や塩と同じように、食品の保存性を高める特徴がありますので、砂糖と同じように扱うことができるんです。
性質が変化しにくい
砂糖だと、加熱すると変質してしまい、色も茶色になってしまいます。カラメルソースを作るときのイメージですね。
それが、マルチトールは加熱しても変質しにくく、色も茶色へ変色しませんし、果実の風味を高める特徴を持っているんです。
お菓子作りや果物を使ったジャムを作ったりするときには、果物の風味を高めてくれますし、変色もせずカロリーも抑えられて嬉しいことばかりですよね♪
虫歯になりにくい
キシリトールなどに代表されるように、マルチトールなどの糖アルコールは虫歯になりにくくさせる働きがあるのが大きな特徴です。
虫歯菌のエサになることがほとんどなく、一部が酸に変わってしまうことがありますが、砂糖などに比べると虫歯になるリスクはかなり低いです。
虫歯菌がエサ(糖分)を利用して歯垢(プラーク)を作り、その中の細菌が歯を溶かす酸を作ることで虫歯になります。
そもそも虫歯菌のエサになりにくい甘味料なので、甘みがしっかり感じられても、虫歯になる危険性は低いんですね。
逆に、甘みが強くなくても歯にくっついてしまうようなビスケットやクッキー、おせんべいなどは虫歯になりやすいので気をつけてください。
こちらはAmazonで販売されている、マルチトール(還元麦芽糖)100%の顆粒の甘味料です。病院の栄養士さんからもおすすめされるようですよ。
糖尿病のかたがよく利用しているイメージの商品です。商品レビューに「溶けにくい」とありますので、飲み物などには使いにくいかもしれませんね。
こちらは、マルチトール(還元麦芽糖)を使って作られたジャムです。味は優しく甘さ控えめに作られています。
血糖値をコントロールする必要があるかた、体重管理が必要なかたから重宝されているようですね。
マルチトールは体に悪い危険な成分ではないが注意点3つ!
マルチトールが体に悪いものではないことを解説してきましたが、少し注意点があります。
どんなに体に良いものでも、過剰に摂りすぎると体に悪い影響があります。適量なら問題にはなりませんので、分量を守って使いましょう。
血糖値の上昇がみられる
血糖値を急激に上昇させない性質があるので、ダイエット食品に多く使われるのがマルチトールなんです。
ただしカロリーがゼロではないので、ダイエット食だからといって過剰に摂りすぎると、血糖値を上昇させてしまいます。
お腹が緩くなることがある
小腸での難消化性があるので、消化・吸収がゆっくり。ダイエット向け食品の砂糖の代替甘味料として使われることが多いのです。
けれど過剰に摂りすぎると、お腹が緩くなってしまうことがあります。ただ、一時的なものですので心配はいりませんよ。
妊娠中に摂取するときは大量にとり過ぎない
マルチトールには基本的に体に悪いような危険性はなく、1日の安全摂取量も制限などはありません。
色々な実験からもがんにつながったり細胞へ悪影響がでたりなどの危険性はなく、妊娠中に摂取することで胎児に奇形がでるなどの問題もありません。
ただし妊娠中に異常なほどマルチトールを摂取してしまうと、胎児の成長に悪い影響があることがわかっているんです。
胎児の発育の遅れや成長の異常、体重減少を引き起こす危険性がある、という研究結果がでています。
妊娠初期、妊娠中にはマルチトールをできるだけ避ける、過剰に摂取しないように注意し、不安なら少しの量でも摂らないことが望ましいですね。
まとめ
- マルチトールは体に悪いものではなく、砂糖の代替の甘味料として安全なもの
- マルチトールは、砂糖の半分のカロリーで、甘みは砂糖とほとんど変わらないまろやかな味
- マルチトールは、砂糖と同じように食品の保存性を高め、砂糖と違って変色しないので、お菓子作りやジャムなど果物を加熱する調理に最適
- マルチトールは虫歯菌のエサにならず、虫歯になりにくい甘味料
- マルチトールを異常なくらい過剰に摂りすぎると、体に悪い影響があり、特に妊娠中は注意が必要で、できれば避けるのが良い
マルチトールは体に悪いものではなく、むしろ健康志向のかたに適した砂糖の代替になる甘味料だとわかっていただけたでしょうか?
できれば、体重は増やさずに健康を維持しながら、年をとってもきれいなスタイルを維持したいですね♪