面接対策で「高校生活で頑張ったこと」の回答に迷っているあなたに、この質問の意図に合う回答の作り方と、例文をご紹介します。
「なぜ高校生活で頑張ったことを聞かれるの?」「どんな風に答えたらいいの?」と困っていませんか?
この質問には、面接官があなたについて知るための意図があります。
質問の意図を知り、その意図に沿った構成をマスターすることで、あなたも印象のよい回答ができますよ!
この記事では、質問の意図や、回答の構成を例文付きで解説し、最後にそれらを踏まえた4つの例文をご紹介します。
高校生活で頑張ったことがない!というあなたには、エピソードの見つけ方も記載していますよ。
ぜひ最後まで読んで、あなたらしい回答を考えてくださいね♪
Contents
高校生活で頑張ったことの例文について解説!!ポイントは2つ
例文をご紹介する前に、例文を参考にするポイントを解説します。
ポイントは、「質問の意図」と「意図に沿った答え方」の2つです。
面接では、面接官とただ会話をするだけでなく、何気ない質問にも面接官の知りたい意図があります。
面接官の知りたいことを順序立てて答えることができれば合格に近づきますよ。
「そんなの難しそう・・・」と思うかもしれませんが、これから解説する2つのポイントを理解することで、自然と印象のよい回答ができるので、必見です!
質問の意図を理解しよう
この質問で知りたいこと
- あなたの人柄
- 物事に取り組む姿勢
- 自分との向き合い方
- 伝える力
【①あなたの人柄を知りたい】
過去にどのように過ごしていたかを聞くことで、あなたの人間性を見たいという意図があります。
面接官が過去の質問するのは、人格形成には、幼少期~思春期の出来事が大きく影響しているからです。
「過去について」の質問では、あなたがどんな性格で、どんな考えをもつ人なのかが見られていると考えましょう。
【②物事に取り組む姿勢を知りたい】
「頑張ったこと」の質問には、あなたが問題や課題、苦労をどうやって乗り越えてきたかを知りたいという意図があります。
入社後、あなたがどのように物事に向き合うのか、困難にぶつかったときにどんな対応をする人なのかを見極めたいのです。
【③自分との向き合い方を知りたい】
あなたが高校生活にどう向き合い、どう活かしているかを知りたいという意図があります。
経験を活かすためには、あなたが自分を客観視できているかということが重要です。
そのため、自分よがりの内容でなく、他の人が見ても納得できるような内容になるように気をつけましょう。
【④伝える力を知りたい】
面接官は、質問の回答から、あなたのコミュニケーション能力を見ています。
また、想定していない質問はその場の対応力が求められるので、あえて「高校生活」と限定した質問をすることもあるようです。
「中学校生活で頑張ったことは」「小学校生活で印象的なことは」といった質問があるかもしれません。
すべてに回答を用意するのは難しいかもしれませんが、どんな質問でも落ち着いて対応できるように、自分自身を振り返る「自己分析」をしておきましょう。
質問の意図に沿った回答の構成とは
では、質問の意図に答えるためにはどうしたらよいのでしょうか?
意図を知ったけれど、余計に何を話せばいいかわからないよ…
以下の構成に沿って回答を考えてみましょう。それぞれについて例文付きで解説しますね。
回答の構成
- 【結論】 何を頑張ったか
- 【理由・行動】なぜ頑張ったか、具体的に頑張った内容
- 【結果】頑張った結果何を得たか
- 【改善】得たことを今後どう活かすか
【結論】何を頑張ったか
【理由・行動】なぜ頑張ったか、具体的に頑張った内容
なぜ頑張ったのか、具体的に何をしたのかを当時の自分を思い出して「できるだけ詳しく」述べましょう。
淡々と事実を述べるよりも、当時の行動や感情を入れることで、あなたの人間性が伝わる興味深い回答になりますよ。
【結果】頑張った結果何を得たか
②の結果、何を学んだか、何を得たか、またどんな課題が見つかったかを「具体的に」述べましょう。
【改善】得たことを今後どう活かすか
③の内容をこれからどう活かしていくかを「具体的に」「長くなりすぎないように」述べましょう。
入社後の姿勢は面接官も興味をもっていることなので大切な内容ですが、質問は「高校生活で頑張ったこと」なので、端的にまとめられるとよいですね。
このように、構成に当てはめると1つの例文ができあがりました!!
この方法で、あなたの「高校生活で頑張ったこと」を構成に当てはめてみることをおすすめします。
構成に当てはめていけばいいのなら、私にもできそう!!
高校生活で頑張ったことがない場合に考えること
高校生活で頑張ったことがないというあなたも、気づいていないだけで本当は頑張ったことがあるはずです。
高校生活で苦労したことや、続けてやっていたことはないですか?
僕が苦労したことは、遠かった通学くらいだよ。
苦労したことは見方を変えると頑張ったことになります!
通学をするとき、「時間に間に合うように準備をした」「電車の席を譲るようにした」など、気をつけたことや工夫したことを書き出してみてください。
特別なことや成功体験でなくてもよい
「高校生活で頑張ったこと」の質問では「何を経験したか」ではなく、「どう頑張ったのか、そこから何を学んだのか」が重視されます。
面接官はこの質問を通して、珍しい話が聞きたいわけではありません。何気ない出来事や失敗体験でもよいのです。
もちろん素晴らしい結果を残したり、生徒会長やキャプテンを務めたりした経験はあなたをアピールできるチャンスになります。
でも、そんな経験はないという場合でも、まったく問題ありません。あなたの経験したことの中からエピソードを探しましょう。
エピソードの例
- 文化祭で自分の担当係を頑張った
- 弁当箱を自分で洗うようにした
- 苦手な勉強を頑張った
- 本をたくさん読んだ
- 人見知りの性格と向き合った
どんなエピソードでも「なぜ頑張ろうと思ったのか」「具体的にどう頑張ったのか」「そこから何を学んだのか」を詳しく伝えることが大切です。
そうすれば、あなたらしい個性のある回答になりますよ。
そのため、エピソードの大きさを人と比べる必要はなく、どう伝えるかをしっかりと考えていきましょう。
通学でもいいんだね!
遠いから、余裕をもって行動する癖がついたんだ。
そのことをアピールしてみようかな!!
どうしてもエピソードが思い浮かばないときには、家族や友達、機会があれば高校の先生や先輩に聞いてみるといいですよ。
エピソード量の目安は300字
面接において、1つの質問に対する回答時間の目安は約1分です。
短い内容で30秒、掘り下げる必要があるもので1分~1分30秒と言われています。
「高校生活で頑張ったこと」を聞かれた場合には1分~長くても1分30秒、文字にして300字~450字を目安に考えるとよいでしょう。
作文の場合も文字数に指定がない場合の目安は300字程度と言われていますよ。
回答が長すぎると、面接官も飽きてしまいます。構成の中で重要なところを簡潔にまとめられるとよいですね。
しかし、あなたの回答に対して、さらに質問が来ることもあるので、自分の中で内容を深めておくことは大切です。
それでは、今まで解説してきたことを踏まえた「高校生活で頑張ったこと」の例文をご紹介します。
高校生活で頑張ったことが部活だった人向けの例文と解説
ここでは、高校生活で頑張ったこと「部活編」をご紹介します。
以下の構成の順になっているので、意識して読んでみてくださいね。
【結論】 何を頑張ったか
【理由・行動】具体的に頑張った内容 、なぜ頑張ったか
【結果】頑張った結果何を得たか
【改善】得たことを今後どう活かすか
部活で頑張った例文
私が高校生活で頑張ったことは部活動です。バスケットボール部のキャプテンとしてチームをまとめました。【結論】
下級生が話を聞いてくれなくて、このままではチームがまとまらないと思ったので、ミーティングを開いて1人ずつ意見を聞くことにしました。
話しやすいように、まずは私の意見を話したところ、下級生は練習内容に不満があるという本音を打ち明けてくれました。
それからは、定期的にミーティングを開いてどんな練習がしたいかを出し合い、顧問の先生に伝える役割をしました。【理由・行動】
その結果、最後の試合まで下級生ともよい雰囲気の中練習することができました。
この経験から、周りの意見を聞くことの大切さを学びました。【結果】
入社してからも周りの人の意見を聞いて、自分の役割をしっかりと果たしていけるよう努めます。【改善】
【337文字】
構成の順にするとわかりやすい文章になりますね。
【理由・行動】では、悩み⇒計画⇒実行⇒結果⇒改善という流れになっていて、取り組んだことがわかりやすいです。
内容によっては難しいかもしれませんが、できそうな場合は上記の流れを参考にしてみてください。
文字数の指定が600字、800字と多いときには【理由・行動】の「具体的に頑張った内容」をより詳しく説明するとよいですよ。
よくあるNG例
次に、よくあるNG例をご紹介します。以下の例文がどうしてNGかわかりますか?
NG例
私が高校生活で頑張ったことは、卓球部で県大会ベスト8に入賞したことです。
私の所属する卓球部は、先輩がおらず、1年生の時から公式戦に出場していました。
そのため上級生に勝つことができませんでした。
負けることが悔しくて、勝てるように考えながらみんなで練習を頑張りました。
学年が上がり、自分も経験を積んだことでだんだんと勝てるようになりました。
ベスト8に入賞できたときにはとてもうれしくてみんなで喜びました。
この経験から、何事も諦めずに経験を積むことが大切だと学びました。
これからもどんなことでも諦めずにいろんな経験を積んでいきたいです。
構成はバッチリのように思えますが、ヒントは「構成の中で足りないところ」です。何が足りないのでしょうか。
正解は、【行動】「具体的に頑張った内容」が書かれていないことです。
「部活を頑張った」という内容でありがちなのですが、チームや試合の成果だけでは、あなたが具体的に何を頑張ったのかがわかりにくいので、気をつけましょう。
改善例
私が高校生活で頑張ったことは、卓球部の練習です。試合に勝つために練習計画を考えました。
私の所属する卓球部は先輩がおらず、1年生から公式戦に出場していたので、上級生に勝てませんでした。
負けることが悔しくて、どうしたら勝てるかを考えて、自分たちで練習内容を工夫するようになりました。
苦手なスマッシュの練習を増やしたり、チームメイトと練習試合をたくさんしたりして経験を積みました。
その結果、県大会でベスト8に入賞することができました。
この経験から、相手が強いからと言って諦めずに勝てる方法を考え、日々積み重ねていくことの大切さを学びました。
これからも、うまくいかなくても試行錯誤をしながら挑戦し、たくさんの経験を積んでいきたいです。
【318文字】
このように、同じ経験でも、筆者が苦手な内容を練習に取り入れたり、チームメイトと協力して試合に勝てるように頑張ったことがよくわかりますね。
そこから学んだことも、より詳しく書かれているので、入社後も同じように経験を積みたいという気持ちが伝わります。
「どう頑張ったのか、そこから何を学んだのか」を具体的に伝えることで、印象がぐんとアップしますよ!!
高校生活で頑張ったことが部活以外だった人向けの例文と解説
ここまで順に読んでいただいた方は、だんだんとコツがつかめてきたのではないでしょうか?
では、高校生活で頑張ったこと「部活以外編」を見ていきましょう。
勉強を頑張った例文
私は受験勉強で、苦手な数学の点数を伸ばすことを頑張りました。
勉強していたのに志望校にほど遠い点数しかとれなかったことがきっかけです。
模試で点が取れない原因を知るため、過去の模試を見比べてみたところ、いつも発展問題で間違えていることに気がつきました。
発展問題を解くためには基礎が身に付いている必要があると思ったので、高校の先生におすすめの問題集を教えてもらい、1ヶ月でその問題集を最低2回解くことを目標にして取り組みました。
その結果、1ヶ月後の模試では30点アップすることができました。そして、無事志望校に合格することができました。
自分の弱点を知り、目標を決めて取り組むことで、改善できることを学びました。
仕事でも、目標を決めて計画的に取り組んでいきたいです。
【333文字】
はじめに説明した、質問の意図を覚えていますか?
質問の意図に沿う回答になっているかどうか照らし合わせてみましょう。
- 人柄・・・前向き、計画性がある、人に頼ることができる
- 物事に取り組む姿勢・・・自分で分析してアドバイスをもらい、目標を立てて困難を乗り越えている
- 自分との向き合い方・・・点数がとれない自分を客観的にとらえられている
- 伝える力・・・具体的にわかりやすく伝わっている
このように、構成に沿った「高校生活で頑張ったこと」の例文には、面接官が知りたいことが盛り込まれていますね!!
人間関係で頑張った例文
私は高校生活で友達づくりを頑張りました。私の高校には同じ中学の友達がいませんでした。
新しいクラスメイトと仲良くなれず、とても悩みました。
その時、周りからどう見られているのか気になり、中学時代の友達に聞いてみたところ、自分から話しかけることが少なかったことに気づきました。
それからは、笑顔で挨拶をして、「今日暑いね」「髪型変わったね」などと勇気を出して声をかけるようにしました。
その結果、話ができる友達ができて学校が楽しくなりました。
一方、話しかけることに必死でうまくいかないこともあったので、相手の話をよく聞くように今も気をつけています。
この経験から、人と仲良くなるには笑顔で挨拶をし、会話を交わすこと、相手の話を聞くことが大切だと学びました。
入社してからもこの経験を活かし、仕事仲間とよい関係を築いていきたいです。
【365文字】
うまくいかなかったことも素直に話す姿勢は好感がもてます。
人間関係で悩んだことは、就職してからも役に立てられることが多いので、アピールするとよいですよ。
部活以外の例文を見てみると、部活をしていた人でも、部活以外に「高校生活で頑張ったこと」がたくさんありそうですよね。
どのエピソードにするか迷ったら、面接官に追加の質問をされることを想定して、内容がより濃くて、あなたが1番答えやすいと思うエピソードを選びましょう。
まとめ
- 「高校生活で頑張ったこと」を答えるポイントは「質問の意図を理解すること」と「構成をマスターすること」
- 「高校生活で頑張ったこと」の質問で問われることは、「人柄」「物事に取り組む姿勢」「自分との向き合い方」「伝える力」
- 「高校生活で頑張ったこと」例文の構成は、【結論】【理由・行動】【結果】【改善】の順に述べる
- 【結論】と【改善】は端的に、【理由・行動】はできるだけ詳しく、【結果】は具体的に伝えられるようにする
- 「高校生活で頑張ったこと」のエピソードは、その大きさよりもどう伝えるかが大事
いくつかの例文をご紹介しましたが、回答のイメージはわきましたか?
難しい言葉を使う必要はなく、あなたの経験をあなたの言葉で伝えることが大切です。
ここでお伝えしたポイントや、例文を参考に、あなたの回答を考えてみてくださいね♪
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