「厄年」になると何かしら災いが起こるようなイメージを持たれている方が多いかと思います。
でも、厄年は災いが起こる年ではありません。厄年は人生の節目なのです。
病気や身内の不幸、失恋、失業など何かしらの不幸な出来事が起こると「厄年のせいだわ」「厄除けしなければ」と考えてしまうものです。
しかし、不幸な出来事と厄年って何か因果関係があるんでしょうか?
そもそも「厄年」とはどういう年なんでしょうか?
私も厄年は何か災いが起こるから自粛しておとなしく過ごさなければならない、と考えていました。しかし、それは勘違いです。
この記事では勘違いを徹底解明してあなたの不安を解決したいと思います。
Contents
厄年の女には何が起こる?実際にあり得る事5選!
ここに厄年の女に何が起こるかを知る事が出来るアンケート結果があります。
and factory株式会社は、全国の30代女性(前厄・本厄・後厄の方)を対象に、「厄年」に関する調査を実施しました。
質問:「幸不幸問わず、過去の厄年に何か大きな出来事はありましたか?」
回答:『たくさんあった(16.1%)』『いくつかあった(50.8%)』『まったくなかった(33.1%)』
前の質問で、『たくさんあった』『いくつかあった』と回答した方に聞いてみました。
出典:and factory
問い:起きた不幸な出来事は、何に関連することでしたか?
回答:
1病気
2仕事
3恋愛
4金銭
5学業
私も厄年と言われる年齢を通過し、厄年の女に実際にあり得る事を何度も経験しました。しかし、厄年の間だけではありません。
特に仕事においては学生時代のアルバイトも含めてずっと人間関係のトラブルがあったように思います。
友人たちも「どこで働いても何かしらのトラブルはあるものよね」と言う人がほとんどです。
はたして「厄」と言われるものが期間限定で集中するものなのでしょうか?
厄年に実際に災難が続いたという例もあります。
厄年に災難が続いた例
私の従姉Mの話になります。
Mは19歳の時、原付に乗っていて車にはねられた事があります。
幸い、大事には至らなかったのですが、数週間後、再び、同じ場所で同じように原付で事故に遭ってしまいます。
「Mがまたはねられた」という父の言葉が今でも鮮明に記憶に残っています。
19歳のMは当時、厄年だったのす。
時は経って30年、49歳になったMは
家庭問題に悩み、「もう車にはねられたい!」と言った事があります。
私は口にこそ出しませんでしたが、内心、「そんな事言ってたら本当に車にはねられちゃうよ」と思ったものです。
そうしてしばらくすると、車にはねられて圧迫骨折したという連絡が入ったのです。
実は49歳も厄年とする説があるのです。
私が知っているだけでMは3度も交通事故に遭っています。どの事故も大事には至らず回復しているのが不幸中の幸いではありましたが、、、。
厄年の女の年齢は何歳か?それはどんな時期かを解説!
厄年にまつわる不幸な事例をご紹介してきました。
ここで、厄年の女の年齢について考えてみたいと思います。
厄年の女の年齢は数え年で19歳、33歳、37歳とされることが多いようです。
数え年というのは生まれた年を1歳として数えます。つまり、満年齢+誕生日前は2歳、誕生日後は1歳ということになりますが、それは本当なのでしょうか?
厄年は地域や宗派によっても微妙に異なる
厄年は地域や宗派によっても微妙に異なるそうです。
例えば、以下のように異なります。
・女性の数え年 19歳、33歳
・女性の数え年 19歳、33歳、37歳
・女性の数え年 19歳、33歳、37歳、61歳
・女性の数え年 19歳、33歳、61歳
・厄年の期間は新暦の元旦から大晦日の1年間
・厄年の期間は立春の翌年節分までの1年間
「厄年」「厄」とは何なんでしょうか?
厄年の女の年齢を考える前にそもそも「厄年」「厄」とは何なんでしょうか?
厄除けで有名な神社のホームページをいくつか確認してみました。
驚いたことに「厄年」「厄」について明確に説明されている神社はほとんどなかったのです。
私が20ほどの神社を調べた中で「厄年」「厄」について説明されていたのは、日吉大社と立木観音でした。
日吉大社では、厄年を「人生の中で災いに逢いやすい年」とし、何かしら災難が多いときは「厄除け」が必要と記載されていました。
立木観音では厄とは「日々の生活の中でひそかに降りかかる病気や災難」と説明されていました。
また厄年は「人生の転換期に当たる年ころで多くの体の異変や病気、不慮の事故など凶事が重なる」と説明されていました。
つまり、災難が起こるのは厄年とは限らないといえそうです。
他には
「人生の節目にあたり、思いがけない災難に合いやすい年と言われています」
「物事がどうしても順調に進まないなどの災難をこうむりやすい年令としています」などの記載がありました。
「と言われています」「としています」という表現から曖昧さがうかがえませんでしょうか?
一方でこんな記載も見つけました。
厄年は精神的・肉体的・社会的に大きな変化の時です。
引用:瀧谷不動尊
「厄年」、「厄」の定義が曖昧であるのに、厄年の女の年齢が決められるのには矛盾を感じませんか?
厄年の女の年齢はどんな時期?
ここで今一度、厄年の女の年齢はどんな時期かを考えてみましょう。
・数え年で19歳
高校3年生です。この時期は進路に悩んだり、失恋だってあるかもしれません。
・数え年で33歳
現代であれば結婚・出産を予定している女性も多い年頃です。
・数え年で37歳
結婚・出産を予定している人もいれば、そろそろ更年期にさしかかっている人もいるでしょう。
諸外国の厄年
では、諸外国でも厄年という考え方があるのでしょうか?
諸外国でも厄年に通ずる概念があるようです。
・中国では自分の生まれた年の干支が厄年で12年に1度、厄年が訪れることになります。
・イギリスでは男性は4のつく年齢、女性は7のつく年齢、
・スペインでは男性は24歳と44歳、女性は14歳と34歳、
・ドイツでは男性は4歳~64歳の4のつく年、女性は9歳~59歳までの9のつく年
国は違えども同じ人間なのに厄年の考え方がこうも違うのです。厄年についてそれほど神経質になる必要もなさそうですね。
「でも、やっぱり厄年って気になるわ」というあなた。
あなたはどうやって厄年を知りましたか?
少し古いデータになりますが、ライフネット生命が2016年12月に全国の20~59才の男女1000人に対した行ったインターネット調査によると
厄年を知るけっかけは
1位 神社やお寺の厄年一覧を見た(62.5%)
2位 親や先輩などに指摘された(37.9%)
(複数回答)
という結果になっています。
出典:ライフネット生命保険株式会社
つまり、ほとんどの人が誰かから「あなたは厄年ですよ」と教えられて厄年を知り意識するようになるのです。
自分は元気だと思っていても、「調子悪そうね」と言われると「そういえば調子悪いかもしれないな。最近ハードだったからな」と思ったりするのと同じですね。
厄年は悪い事が起こるような印象がありますが、あまり神経質にならなくてもよいでしょう。
厄年の女の出産や結婚はNG?それは勘違い!
厄年の女には数かずの不幸が降りかかる可能性があるから、厄年の女は出産や引越しは控えるべきと考える人がいます。
でも、厄年の女が出産や引越しをしても問題ありません。
「えっ?どういうこと?」
と思われますよね。
ここでは、厄年にまつわる勘違いを徹底解明してあなたの不安を解決したいと思います。
厄年の起源
まずは厄年の起源についてですが、ウィキペディアによると
「厄年(やくどし)は、日本などで厄災が多く降りかかるとされる年齢である。
科学的な根拠は不確かで、陰陽道由来とされるものの出典は曖昧である。平安時代の書物には見られ、旧来から根強く信じられている風習である。」
引用: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
と定義されています。
つまり、科学的な根拠は不確かで出典は曖昧な風習なんです!
厄年の女の年齢は数え年で19歳、33歳、37歳とされる説が多いですね。宗派によっても異なるようですが、だいたいは、この年齢です。
平安時代や江戸時代の平均寿命は30歳に満たないとも、あるいは30~40歳とも言われています。
そんな時代の19歳,33歳、37歳の女性は今でいうならばもう立派な老人です。
病気にも気を付けなければならないでしょうし、ひょっとしたらすでに何かしらの病気にかかっている人も多かったのかもしれません。
平安時代の書物に見られるほど古い考え方ですが、当時と現代では生活様式が全く異なるのでその当時の風習を現在にあてはめて考えるのは無理がありそうですね。
厄年にまつわる勘違い
厄年は災いが起こりやすい年だと一般に考えられていますが、それは勘違いです。
厄除けで有名な門戸厄神東光寺のホームページでは「厄」についえ以下のように説明されています。
人生の節目に反省を促す昔人の知恵
「厄」には「苦しい、災い、節」という意味があります。
そもそも「厄」は「役」に通じるといって、必ずしも「災難に遭いやすい」ことばかりが強調されてきたわけではありません。
長い人生には要所要所で節目があり、肉体的、社会的にも様々な変化による区切りがあります。
その節目にあたり、あらかじめ心の準備をおこたらないように昔人は「厄年」という習わしを考えたのです。
引用:門戸厄神東光寺
厄年の本当の意味は、人生の節目であり、変化が多い年であるから気を付けようということなんです。
「厄」は「役」に通じる、とは面白いですね。
他にも、33歳は「散々」という語呂合わせに由来すると唱える宗教学者もいるようです。
現代の30代女性であれば、結婚・出産あるいは会社で管理職につく等、人生の節目であったり「役」について活躍されている人も多いでしょう。
厄年というと悪いことが起きるイメージでしたが、実は人生の転換期、チャンスと思えてきませんか?
厄年の女は出産や引越しを控えるべき、と悩んでいたあなた!
厄年はチャンスなんです!
出産も引越しもチャンスを逃したら再びチャンスが訪れるという保障は無いんです。
「厄年=役年」です!
心や身体の変化に柔軟に対応しながら「厄年=役年」を謳歌してください。
厄年はPDCAサイクルのC段階
皆さんは「PDCAサイクル」という言葉をお聞きになった事はございませんか?
「PDCAサイクル」とはPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取ったものです。
1950年代、品質管理の父といわれるW・エドワーズ・デミングが提唱したフレームワークです。
もともとは製造業で取り入れられていた概念ですが今では広く、福祉や介護の分野でも採用されています。
これを私たちの人生サイクルにあてはめるとすると、厄年はC=評価あるいはA=改善の段階と捉える事が出来ます。
厄年は人生を一度、評価し、より良く生きるために改善を行う段階といえそうです。
災いと思えた事が実は良い事である可能性もある!
女性の厄年は30代に集中しているようですが、数え年で49歳も厄年とする説もあるようです。「4」=「死」、「9」=「苦」の語呂合わせなんでしょうか?
私も数え年で49歳の年に転職を経験しました。
当時、民間病院で看護助手として勤務していたのですが、病棟看護助手つまり介護職に異動となりました。
その病院では、介護職に異動というのは左遷人事で「辞職してください」とう意味合いが強く、実際私は半年後には辞職しました。
その時、何か国家資格が欲しいと考え某国家資格取得に向けて勉強を開始する事が出来たのです。
今思えば、もともとその病院で定年まで勤務することは考え難く、また、何か資格が欲しいと熱望していました。
しかし、決定的なきっかけが無いままズルズルと月日が過ぎてしまっていたのです。
それが、厄年の左遷人事という、いっけん災いに思える出来事で一気に前進しました。
転職そのものはそれまでにも経験していますが、ワークライフバランスまでを考慮し将来の人生設計を考えるきっかけになりました。
まさに、厄年は人生の節目、転換期であったと考えています。
ここまで読んで下さったあなたは、厄年に対しての悪い印象を少しは払拭していただけたのでは無いでしょうか?
しかし、一般的には厄年は災いが起こる年と考えられがちですね。それを逆に利用する手もありますよ。
現代人の悩みの一つとして人付き合いの煩わしさを感じている方もいらっしゃるでしょう。
苦手な人からのお誘いには「厄年だから控えてるんです」と無難に断ることだって出来るんですよ♪
厄年に災難が重なる原因は?
そうはいっても先にご紹介した私の従姉のMのように災難が重なったケースもあります。
従姉Mの事故の原因について私は
- Mの不注意が招いた
- Mの言葉通りになった
と考えます。
言葉通りになったというのは、言葉には魂があると思えるからです。
私は厄年には明確な定義はなく、根拠も無いので神経質になる必要は無いと考えます。
しかし、この世には目に見えない力というのもあると思うんです。
その一つが言葉の力です。発した言葉通りの人生になるように思えるのです。
中森明菜という歌手をご存知ですか?「難破船」というヒット曲では「折れた翼~」
「海の底へ沈んだなら~」と歌うのですが、この中森明菜氏自身も自殺未遂を図ったりと大変な人生を歩んでおられます。
また、島倉千代子には「人生いろいろ」という大ヒット曲があります。
「死んでしまおうなんて 悩んだりもしたわ」「人生いろいろ」と歌った島倉千代子氏の人生も借金や病気で不幸のデパートとまで揶揄されました。
まさに「人生いろいろ」だったようです。
一方で、植物に「ありがとう」と話しかけて育てると成長が良いという実験結果もあります。
科学的根拠は不明ですが、目に見えない力もあるといえそうです。
ですから、もしあなたが、厄年で不安で何かしら厄払いをしたい、お守りを持ちたいというのであればそれも良い選択といえます。
まとめ
- 厄年の女には病気、仕事、恋愛、金銭、学業の面で不幸な事が起こる
- 厄年の女が出産や引越しをしても問題ない
- 厄年の科学的な根拠は不確かで出典は曖昧な風習
- 厄年は災いが起こりやすい年だと一般に考えられていますが、それは勘違い
- 厄年の本当の意味は、人生の節目であり、変化が多い年であるから気を付けようということである
- 厄年とはPDCAサイクルのC=評価、A=改善の段階である
- 厄年はチャンスなんです!
- 厄年は精神的・肉体的・社会的に大きな変化の時
- 厄年は悪い事が起こるような印象がありますが、あまり神経質にならなくてもよい
以上、厄年にまつわる勘違いと厄年の本当の意味についてご紹介してきました。
人々のライフスタイル・価値観が多様化しているのですから、転換期はいつ訪れてもおかしくありません。
転換期は悪い事が起こるというよりはチャンスが訪れるような気がしませんか?
いつチャンスが訪れても慌てる事が無いように心と身体をしっかりと準備しておくのが本当の厄年の考え方です。