わかめは食べ過ぎてしまうと健康被害がおこります。
あなたがわかめを食べる理由は何ですか?
ダイエット中で、低カロリーなのが嬉しい♪
手軽で使いやすいし、健康にも良さそう。
乾燥わかめだと1年中手に入り、様々な料理に使えて便利ですよね。私も家に常備していて、日々の食事作りに欠かせない食材です。
でも知らず知らず食べ過ぎていたり、間違った食べ方をしたりすると大変なことになりますよ!
この記事では、わかめの食べ過ぎで起こる症状についてや、おすすめの食べ方についてお悩み別にご紹介していきます。
わかめの食べ過ぎに心当たりのある人はぜひ参考にしてみてください。
Contents
わかめの食べ過ぎはどれくらいの量?生と乾燥で比較!
成人におけるわかめの摂取量の上限は、生わかめ約190g、乾燥わかめ(水戻し)約160gです。
人によって「食べ過ぎ」となる摂取量の上限が異なりますので、まずは確認してみましょう。
(生)は生わかめ、(乾燥)は乾燥わかめを指します。
- 成人 (生)190g、(乾燥)160g
- 妊婦 (生)125g、(乾燥)105g
- 15歳~17歳 (生)190g、(乾燥)160g
- 12歳~14歳 (生)125g、(乾燥)105g
- 8~9歳 (生)45g、(乾燥)35g
※乾燥わかめは水戻し状態のものを指します。
子どもについては、成長に合わせて上限量も推移するため上記の表はあくまで目安となります。
また、1日に必要な栄養素をわかめのみに置き換えて換算したものです。
わかめの食べ過ぎで起こりうる症状8つ
わかめを食べ過ぎると起こる症状には以下の8つがあげられます。
- 腹部不快感や腹痛
- 嘔吐
- 腸閉塞
- 下痢
- 発熱
- 脈拍微弱
- じんましん
- 甲状腺疾患
では、なぜわかめの食べ過ぎでこのような症状がおこるのでしょう?
乾燥わかめをそのまま食べた
旬のある生わかめと違い、1年中手軽に買える乾燥わかめ。
家に常備しているという人も多いのではないでしょうか。
「ダイエット中の間食に、そのまま食べてみようかな♪」なんてことは危険ですのでやめてくださいね。
乾燥わかめは水に戻すと約10倍に膨れ上がります。
そのまま食べてしまうと、乾燥わかめはあなたの体内の水分をぐんぐん吸収し、膨れ上がっていきます。
胃腸に到達したところで、消化機能にも限界があるんです。
乾燥わかめは水につけた場合、5分で水戻しができることから、短時間で胃腸の中はわかめでいっぱいの状態になるでしょう。
想像してみたら、危険なことが分かりますよね。
胃を圧迫されることによる腹部不快感や腹痛が現れ、ひどくなると吐き気を催し、嘔吐につながります。
そして消化しきれないまま腸へと到達し、腸閉塞を起こす可能性も否定できません。
特に乾燥しているわかめは小さく過剰に食べてしまいやすいので、絶対にそのまま食べないでくださいね!
万が一、乾燥わかめを食べて体調不良が起きてしまったら、医療機関に相談されることをおすすめします。
食物繊維のとりすぎ
食物繊維はとり過ぎてしまうと腹痛や下痢の原因となります。
わかめには、食物繊維が多く含まれていますがその働きを知っていますか?
食物繊維は2種類に分けることができます。
水に溶けやすい「水溶性食物繊維」と水に溶けづらい「不溶性食物繊維」の2種類があります。
わかめの中に含まれるのは「水溶性食物繊維」です。
主な働きとして
- やわらかい便をつくってくれる
- 善玉菌を増やして腸内環境を整える
- 脂肪や糖分の吸収を緩やかにしてくれる
といった特徴があげられます。
だから、便秘がちな方やダイエット中の方は、積極的にわかめを取り入れるとよいと言われているんですね。
とはいえ、食べ過ぎると水溶性食物繊維が働きすぎてしまい、便の水分量が増えすぎてしまいますので注意しましょう。
わかめの他に、水溶性食物繊維を含む食材は次の通りです。
水溶性食物繊維が多い食材
- 果物
- こんにゃく
- きのこ類
- 納豆やオクラなどの粘り気のあるもの
- 海藻類
後ほど、食べ合わせを考慮した、わかめを使った料理についてもご紹介します。
バランスよく、摂取量に気をつけながら食べるよう心がけましょう。
ヨウ素のとりすぎ
ヨウ素はとりすぎると、過剰症として次の症状が現れることがあります。
- 発熱
- 脈拍微弱
- じんましん
- 甲状腺疾患
甲状腺疾患については、後ほど詳しくお伝えしたいと思います。
ヨウ素とは、わかめや昆布、のりなどに含まれているミネラルの1種です。
「甲状腺ホルモン」という体内に必要な働きをしてくれる物質を作り出す原料となっています。
ヨウ素は必要だからと言って、むやみにとることをことを意識する必要はありません。
むしろ、日本人ならではの「和食」を日常に取り入れていれば、不足することは考えにくいようです。
その理由は、和食には昆布が多く使われるから。
わかめにもヨウ素は多く含まれるのですが、昆布にはなんとその20~50倍の量が含まれているそう。
昆布そのもの以外にも、昆布を使っただしや調味料にもヨウ素は含まれています。
和食には昆布やお出汁は欠かせませんよね。
なので日常的に和食を食べている日本人はヨウ素不足になることはめったにないのです。
ヨウ素のとりすぎとなる要因
・昆布やわかめなどの海藻を食べ過ぎる
・ヨウ素含有のうがい薬を必要以上に多用する
もしもヨウ素のとりすぎが気になるようであれば、ヨウ素を含む食品と一緒に、味噌や醤油、豆腐などの大豆製品を食べましょう。
大豆製品はヨウ素の排出を助ける働きがあると言われています。
わかめの食べ過ぎで甲状腺疾患のリスクが高まる
甲状腺とは何かわかりますか?
甲状腺って、あんまり聞いたことないかも。
甲状腺とは、首の中央、そして喉ぼとけの下に位置している器官です。
先ほどの「ヨウ素のとりすぎ」の説明に出てきた"甲状腺ホルモン”を作っています。
わかめの食べ過ぎによってヨウ素をとりすぎてしまうと、甲状腺の機能が低下し、ホルモンの分泌が減少することが分かっています。
これを「甲状腺機能低下症」といいます。
発症しやすい人
・ヨウ素を過剰に摂取している人
・バセドウ病、橋本病などの甲状腺の病気を発症している人
もともと甲状腺の機能にに不安を抱えている人は、特に摂取量に気をつける必要があります。
発症すると、このような症状がみられるようです。
甲状腺機能低下症の症状
・無気力
・疲労感
・むくみ
・体重増加
・記憶力低下
甲状腺が作り出す「甲状腺ホルモン」は代謝の調整、妊娠の成立や維持、子供の成長に欠かせません。
月経異常や不妊、流早産や妊娠高血圧症候群とも関連するようです。
わかめを食べ過ぎが気になるようであれば、食生活の見直しをしましょう!
次にご紹介する、わかめを上手く食事に取り入れる方法についても参考にしてみてください。
わかめを食べ過ぎないよう食事で上手に取り入れよう!
ここまでは、わかめの食べ過ぎによる症状を挙げてきました。
わかめは本来、低カロリーでミネラルや食物繊維が豊富なため、健康や美容に気を使っている人にはとってもおすすめの食材です!
ぜひ日々の食卓に、わかめを上手に取り入れてみてください。
わかめ単体を食べ過ぎるよりも、様々な食材と組み合わせて、効果を倍増させましょう。
わかめを食べることによる嬉しい効果と、おすすめの食べ方についてご紹介します。
わかめ×ダイエット
わかめに含まれるヨウ素は甲状腺ホルモンを生成し、基礎代謝をUPさせてくれます。
そしてカリウムも含むわかめは、むくみの大敵である水分の調整や塩分を排出するのに役立ち、デトックス効果も期待できそう。
ダイエット中で、ヘルシーにわかめを食べたい人におすすめな食べ方は、酢の物やサラダです。
わかめときゅうりの酢の物
お酢は1日につき大さじ1杯を摂取することで内臓脂肪の減少に効果があると言われています。
わかめのミネラルの吸収を、お酢が向上させてくれる働きもあります。
95パーセントが水分と言われるきゅうり。低カロリーでダイエット中の方には嬉しい食材ですね。
きゅうりにもカリウムが含まれていて、デトックス効果がさらに期待できそうです。
お好みできゅうり以外の具材も入れてみてくださいね♪
【+アレンジ具材】
カニカマ・春雨・ちりめんじゃこ・タコ・ちくわなど
わかめと豆腐のサラダ
サラダと言えばヘルシーなのはもちろん。
和風や洋風、中華風など、味付けや具材によってバリエーションが多くあるのも嬉しいですよね。
豆腐には、適度な植物性脂肪が含まれるので腹持ちも抜群です。
大豆イソフラボンは、肌のうるおいや、髪のツヤを保つ効果が期待できるため美容の観点からもおすすめしたいところ。
大豆製品である豆腐は、ヨウ素の排出を助けてくれる役割もあります。
【+アレンジ具材】
トマト・アボカド・ツナ・レタス・オクラ・水菜・大根・ミックスビーンズなど
夏場の暑い時期にも調理が簡単で、さらっと食べられそうですね♪
わかめ×便秘解消
わかめには水溶性食物繊維が含まれますが、合わせて「不溶性食物繊維」も取り入れると、便秘解消効果が高まります。
水溶性食物繊維が便を柔らかくしてくれる働きがありましたよね。
不溶性食物繊維は便のかさましをし、腸の運動をサポートして便通を促してくれるんです。
不溶性食物繊維を多く含む食材は以下の通りです。
- 【穀物】玄米・ライ麦・オートミール・雑穀
- 【野菜】ごぼう・大根葉・人参・かぼちゃ・モロヘイヤ・アボカド・ブロッコリー
- 【豆類】大豆・枝豆・納豆・おから・きなこ・粒あん・そらまめ
- 【その他】干し柿・くり・ごま・きのこ類
献立の中にバランスよく取り入れられると良いですね。
食物繊維を手軽に1品でまとめて取りたいのなら、具沢山なお味噌汁はいかがでしょうか。
具沢山わかめのお味噌汁
味噌は発酵食品であり、腸内環境を整えてくれる乳酸菌が豊富です。
食物繊維と一緒に水分も多く取れて、一石二鳥ですね。
朝は便意をもよおしやすいので、朝食に取り入れると効果がUPします。
温かいものをとると腸の動きが活発になるので、ぜひ冷めないうちに召し上がってみてくださいね。
【おすすめの具材】
ごぼう・大根(葉)・きのこ・豆腐・人参・油揚げなど
まとめ
- 成人におけるわかめの摂取量の上限は生の場合約190g、乾燥(水戻し)約160g
- わかめを食べ過ぎると甲状腺疾患のリスクが高まる
- わかめに含まれるヨウ素は甲状腺ホルモンを生成し、基礎代謝をUPさせてくれるのでダイエットに効果的
- わかめに含まれる水溶性食物繊維と合わせて「不溶性食物繊維」も取り入れると便秘解消効果が高まる
わかめは食べ過ぎてしまうと、様々なリスクがあることが分かりました。
それでも食べ過ぎなければ、私たちの健康維持には欠かせない食材です。
3~6月に旬の生わかめは、風味や食感が良く楽しめますよ♪
手軽で、様々な料理に使いやすいやすいので、ぜひ毎日の食卓にわかめを取り入れてみてくださいね。