カブトムシの寿命は成虫になってから約1~3ヶ月間ですが、寿命が尽きるときの兆候(ちょうこう)はいくつかあります。
エサをほとんど食べない、関節が折れている、あまり動かない…など様々です。
昆虫であるカブトムシは、その一生を約1年で終えます。
その短い生涯(しょうがい)を大切にし、最期までしっかりと飼ってあげたいですよね。
そのためには、カブトムシの飼育方法はもちろん、寿命を迎えるときにはどんな兆候が表れるのかも覚えておきたいものです。
今回の記事では、カブトムシが寿命を迎えようとしている時にはどんな兆候が表れるのか、またカブトムシの種類別の寿命やカブトムシが持つギネス記録も紹介していきます!
生き物を飼うということは、飼い主が最期まで責任を持って寄り添い、大切な命を全うさせてあげること。
この記事を読んで寿命を迎える兆候を見逃さず、最期までしっかりと寄り添ってあげてください。
通販サイトでは、カブトムシの幼虫なども販売されていますよ。
Contents
カブトムシが寿命を迎える兆候はエサを食べないなど様々
冒頭でもお伝えしましたが、カブトムシの一生は約1年で終わりを迎えます。
産卵から幼虫になりおよそ8ヶ月間を土の中で過ごしたあと、地上に這い出して蛹(さなぎ)となり、ようやく成虫となるのです。
成虫となって地上に出てからは、ほとんどのカブトムシは1~3ヶ月の間に寿命を迎えます。
その時に表れる兆候はいくつかありますので、この兆候を見逃さないよう覚えておきましょう。
寿命を迎える時の兆候
- エサを食べる量があきらかに減る
- 翅(はね)を頻繁に動かす
- バランスが取れずよく転倒している
- メスは土の中に潜り出てこなくなり、オスは土の上であまり動かない
- 関節が曲がったまま など
エサを食べない、あまり動かない、よく転倒している、翅を頻繁に動かしているなど、観察していればすぐに気づける兆候ばかりですね。
特に分かりやすいのが、エサをあまり食べなくなるという兆候です。
体の変化としては、木に引っかける爪の本数が減る、関節が折れたままであることも。
元気であれば木につかまることで折れた関節を自力で治すことができますが、その体力すらなくなると折れたままになっています。
カブトムシが成虫になると、木につかまるための爪が生えます。
この本数が減って木につかまれず、土の上でよく転んでいる様子が見られると寿命が近い兆候かもしれません。
カブトムシが寿命を迎える兆候は目で見てもわかりやすいものなので、飼っている間は毎日よく観察してあげましょう!
カブトムシの飼育に必要なもの&管理の方法
カブトムシが寿命を迎えるまで、いい飼育環境を整えてあげるのは飼い主の責任です。
この機会にもう一度、カブトムシに適した飼育環境を確認していきましょうね♪
まずは、飼育に必要な道具を紹介していきます。
カブトムシの飼育に必要なもの
- 飼育ケース(市販のコバエ対策ができるものがオススメ)
- 昆虫マット(広葉樹などでできており隠れ場所になる)
- 転倒防止材(転んだ時につかまって起き上がるための木)
- エサ台・エサ皿(昆虫ゼリーを置くための台だがなくてもOK)
- 昆虫ゼリー(一匹につき1~2日に1個が目安)
カブトムシの飼育に必要なものはそんなに多くはありません。
転倒防止材などは公園などに落ちている枝などでも大丈夫ですよ♪
ただし、枝が欲しいからと勝手に公園の木を折るのは絶対に止めてくださいね!
Amazonなどの通販サイトでは、必要なものが詰まった飼育キットも販売されています。
飼育キットがあれば必要なものは揃うのでオススメです!
では、ここからは飼育管理の方法を見ていきましょう。
カブトムシの飼育管理
- 室内の直射日光を避けた場所で飼育する(室温25℃ぐらいが適している)
- 昆虫マットは見た目が汚れてべちょべちょになってきたら交換する
- 昆虫マットが乾燥してきたら霧吹きで水をかける(マット表面が湿る程度)
- 昆虫ゼリーはほとんど食べ終えていたら交換する(残っていても最長一週間で交換)
- 単独で飼育する(オス同士のケンカを避けるため)
え、直射日光はダメなの?と思う方もいらっしゃるでしょう。
実はカブトムシやクワガタは暑さに弱いんだって!
夏の虫といえばカブトムシやクワガタなのに、まさか暑さに弱いとは…これは驚きですね。
たしかに、セミのように真夏の昼間から木に張り付いているのを見たことはありません。
昼間の暑い時間帯は木陰や地中で過ごし、夕方以降から活発に出てくるようです。
このため、屋外で飼育してしまうとすぐに弱ってしまうのでNG!
カブトムシやクワガタは必ず室温25℃ぐらいに保った屋内で飼育してくださいね♪
また、カブトムシはオス同士を同居させてしまうとケンカになり、ケガをしたり弱ったりしてしまいます。
オスとメスを同居させると交尾を繰り返し、これも弱ってしまう原因に。
もし産卵をさせたい場合には、数日間だけ同じケースで飼うのが望ましいです。
ただし、産卵させたい場合には【産卵するための環境を作る】ことが必須になってきます。
今回は、クワガタやカブトムシを専門に取り扱っている埼玉県蕨市のビートルファームさんの動画を紹介させていただきますね。
カブトムシの産卵は家庭でも環境さえ作ればできるので、興味があればぜひチャレンジしてみましょう!
カブトムシの寿命一覧&ギネス記録
カブトムシの寿命は、産卵から成虫になる過程をすべて含めても約1年と言われています。
成虫となり、地上に出てからは1~3ヶ月間で寿命を迎えるのですが、種類によって寿命の長さは違うのでしょうか?
気になったので調べてみたら、やはり種類によって個体差があるようです。
それでは早速、種類別の寿命とカブトムシが持つギネス記録を見ていきましょう♪
種類 | 平均寿命(成虫後) |
---|---|
国産カブトムシ | 1~3ヶ月 |
ヘラクレスオオカブト | 1年 |
ティティウスオオカブト | 8~10ヶ月 |
ヒルスシロカブト | 5~6ヶ月 |
ヒルスシロカブト | 5~6ヶ月 |
コーカスオオカブト | 3~4ヶ月 |
アトラスオオカブト | 3~4ヶ月 |
国産のカブトムシは、カブトムシの中でも短命であることがわかりますね。
ヘラクレスオオカブトは、体ももっとも大きく、さらに寿命も最長と言われています。
産卵から寿命を迎えるまでおよそ2年、成虫になってからも平均で1年は生きてくれるので初心者にも楽しめると人気が高いです。
とは言え、飼っているカブトムシには平均寿命よりもできる限り長く生きてほしいですよね。
カブトムシを長生きさせるポイントは主に3つ。
- 栄養のあるエサ(昆虫ゼリーやバナナ)をたくさん食べさせる
- 単独で飼育する
- 室温など環境をしっかり管理する
カブトムシを長生きさせるためには、まず環境を整えて弱らせないことが大切です。
上記の3つのポイントをしっかりと覚えておきましょう♪
では、カブトムシの寿命のギネス記録は登録されているのでしょうか?
残念ながら、寿命のギネス記録は登録されていない(できない)ようです。
ですが、カブトムシの体長はギネス記録として登録されていました!
芸能界一のカブトムシ愛好家で知られる哀川翔さんが飼育していたカブトムシが、2015年に88ミリの世界最大体長としてギネス記録に認定!
飼育所も持っている哀川翔さんが育てたカブトムシ、これからも記録更新に期待したいですね♪
カブトムシの寿命は短い?クワガタと比較
カブトムシもクワガタも、同じく夏を代表する人気の昆虫です。
まずは、カブトムシとクワガタの違いを学んでいきましょう♪
カブトムシとは
大型の甲虫で、和名の由来は頭部の角が日本の兜(かぶと)に似ていることからつけられた。
成虫は夏に現れ、その体格や怪力から【昆虫の王様】とも言われている。
力はすさまじく、自分の体重の20倍を引っ張るこが可能。
今でも大きさを競う大会が開催され、大人も子供も問わず人気を博している。
では、次にクワガタを見ていきましょう。
クワガタとは
正確な和名はクワガタムシといい、オスの成虫は大きな顎を持つ。
平安時代以降の武将が戦闘の際に被っていた兜についている【鍬形(くわがた)】に似ていることからつけられた。
この顎は闘争用に発達したもので、エサ場やメスの取り合いで使用される。
闘争心が非常に強く、目の前で動くものには攻撃をする。
カブトムシもクワガタも人気の理由がわかりますね…ちなみに、私はカブトムシ派です(笑)
では、カブトムシとクワガタの寿命には違いがあるのでしょうか?
結論から言いますとクワガタの方が平均的な寿命は長く、種類によってかなり違いはありますが成虫後の寿命は長くて3年です。
ここでは、成虫後の平均寿命をまとめてみました。
種類 | 平均寿命(成虫後) |
---|---|
ミヤマクワガタ・ノコギリクワガタ マルパネクワガタ | 3~4ヶ月 |
オニクワガタ・ルリクワガタ | 1~2ヶ月 |
ヒラタクワガタ | 6ヶ月~2年 |
ヒメオオクワガタ | 1~2年 |
オオクワガタ・コクワガタ | 2~3年 |
上記で紹介したカブトムシの平均寿命に比べて、クワガタの平均寿命は年単位が多いことがわかります。
寿命が年単位あり越冬もできるクワガタは、長く飼育できることから子供にも人気です。
種類によって平均寿命は大きく異なりますが、長く飼いたい場合にはカブトムシよりもクワガタを選ぶといいですね♪
ただし、カブトムシと同じくクワガタも実は暑さに弱いので、屋外での飼育はNGですよ!
まとめ
小さな昆虫であっても大切な命が宿っており、その命が尽きる時には兆候を見せてくれます。
飼い主はしっかり責任を持ち、寿命を迎える兆候を見逃さずに最期まで愛情たっぷりに飼ってあげてくださいね。