「初盆のお供えを送る時に添える手紙をどう書けばいいか分からない」こんなお悩みはありませんか?
いくつかのマナーに気をつけるだけで、失礼のない手紙を添えたお供えを、ご家族に迷惑にならいタイミングで送ることができます。
初盆に欠席したらよく思われないのでは、と不安になりますよね。
初盆にお供えだけでなく失礼のない手紙を添えて送ることで、直接伺うことができなくてもご家族と良好な関係を保つことができるのです。
今回はこれらについて解説していきます。
初盆の手紙に使える例文もいくつかご紹介していますので本記事をご覧いただければ迷いなくお供えを送る準備ができますので、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
初盆のお供えを送る際の手紙で守るべき5つのマナー
- 縦書きの白い便箋を使う
- 黒いペンで書く
- 白い一重の封筒に入れる
- 忌み言葉は使わない
- 便箋は1枚におさめる
初盆の手紙においてタブーをおかさないためのマナーですので、必ず確認してください。
お互いの顔が見えないからこそ、ご家族に不快な思いをさせないようマナーはきちんと守りたいですね。
縦書きの白い便箋を使う
白く無地で縦書きの便箋を使いましょう。
白以外には、うすいグレー、うすい青などの落ち着いた色調の便箋でも構いません。
無地がベストですが、淡い色の花や雲のイラスト程度であれば問題ないでしょう。
派手な色やきらびやかなイラストがあるものは避け、シンプルな便箋を選ぶのがポイントです。
一筆箋を使えば短い文でも見栄えよく仕上げることができるので長文が苦手な方におすすめですよ。
黒いペンで書く
便箋も封筒の宛名も黒インクのボールペンまたは万年筆で書きましょう。
使い慣れていなければ無理に筆ペンを使う必要はありません。
白い一重の封筒に入れる
封筒も便箋と同じく白い無地で縦型でなおかつ入口が一重のものを選んでください。
お持ちの方も多いと思いますが、茶封筒や色つきの封筒は使わないようにしましょう。
入口が二重の封筒は不幸事の重なりを連想させるとされ、マナー違反となります。
忌み言葉は使わない
忌み言葉とは、冠婚葬祭のシーンにおいて使わない方がよいとされる縁起の悪い言葉を指します。
お悔みの行事では不幸が続くことを連想させる言葉や、不吉な言葉は忌み言葉とされているんですよ。
ですので、初盆のお供えに添える手紙には忌み言葉は使わないようにしてください。
日本では仏式でのお葬式が多いため、よく知っている言葉でも実は仏教用語だったということが多くあります。
宗教が違えば仏教用語そのものが忌み言葉となりますので注意が必要です。
忌み言葉の一例を表にしましたので、手紙を書く際に参考にしてください。
重ね言葉 | たびたび ますます くれぐれも 次々 だんだん 再び 続く |
生死に関する直接的な言葉 | 死ぬ 生きていた |
不吉を連想させる言葉 | 離れる 切る 浮かばれない 迷う |
仏教用語 | 供養 往生 冥福 弔う 合掌 |
便箋は1枚におさめる
封筒と同じく不幸が重なることを連想させるため、便箋は1枚におさまるように書くのがマナーとされています。
便箋が2枚に渡らないよう文章の長さに注意しましょう。
初盆のお供えに添える手紙の書き方と例文
お供えに添える手紙の書き方は以下の3つのポイントを押さえていれば大丈夫!
順番に解説していきますね。
1 頭語や結語・季節の挨拶は不要
お悔みごとの手紙では「拝啓」などの頭語や季節の挨拶などの前置きを書かず、本題から書き始めます。
「敬具」といった結語も必要ありませんので、ご家族を思いやる言葉で締めくくるといいでしょう。
2 初盆ではなく新盆と呼ぶ地域も
西日本では「初盆」と呼ぶことが多いですが、東日本では「新盆」と呼ぶことが多く、呼び方は地域によって分かれているようです。
地域の明確な線引きはなく、どちらも意味は同じですが、お供えを送る先ではどのように呼ばれているのか確認してから手紙を書くのが無難です。
3 初盆の手紙に必ず書くべき内容
ここが一番悩まれるポイントではないでしょうか。
最低限これだけ書けばOKという4つの内容をまとめました。
初盆のお供えに添える手紙には以下の4つについて書かれていれば、文章が短くても失礼のない手紙になりますよ。
- お悔みの気持ち
- 初盆に出席できないことへのお詫び
- お供えを送ったこと
- ご家族を気遣う言葉
初盆のお供えに添える手紙の例文
初盆に使える3つの例文をご用意しましたので、送るお供えの品や故人との関係性などに合わせて編集してお使いください。
本来であれば直接伺いご供養させて頂くべきところですが、やむを得ない事情により当日はお参りにお伺いすることができず、大変申し訳なく思っております。
〇日到着の別便にて心ばかりのお品を送らせていただきましたのでご仏前にお供え下さいますよう宜しくお願い申し上げます。
ご家族皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
初盆にもかかわらずやむにやまれぬ事情により参列することができず、大変申し訳ありません。
遠方より合掌させていただきたいと思います。
気持ちばかりですが、御香料を同封させていただきましたので、御仏前にお供えくださいますようお願い申し上げます。
皆様方のご健勝を心よりお祈り申し上げます。
諸般の事情によりお伺いできず大変申し訳ございません。
御仏前にお供えいただきたく、心ばかりのものをお送りいたしました。
暑さ厳しき折、お体を大切になさってください。
初盆のお供えを送る金額の相場は5,000円から10,000円
初盆に包む香典の金額は5,000円~10,000円が目安ですが、故人との血縁の近さや生前どれだけ親しい関係性であったかにより多少変わります。
故人と親交が深かった場合は多めに包んでも構いません。
一般的には、3,000円、5,000円、10,000円といった切りがよい金額を包みます。
ただし、死を連想させる「4」や、苦しみを連想させる「9」がつく金額は避けることがマナーですので注意してください。
血縁関係別の金額の相場はこちらです。
親・兄弟・姉妹 | 10,000円~30,000円 |
祖父母・叔父叔母 | 5,000円~10,000円 |
その他親戚 | 5,000円~10,000円 |
友人やそのご家族 | 5,000円~10,000円 |
初盆にお供えとして品物送る際は、タブーとされる物がいくつかありますので、必ず確認した上でお供え物を用意しましょう。
- 肉や魚など殺生に通じるもの
- 棘がある花
- 昆布や鰹節などおめでたい時に使われるもの
- 形が残るもの(縁起の悪さが後に残るとされているため)
これらに該当する品物は避けて、お菓子や線香など食べたり使ったりすることで消えてなくなるものを選びましょう。
お菓子やジュースなどの飲食物をお供えする場合は日持ちがする、個包装、常温保存可能なものが喜ばれます。
飲食物のお供えは法要後に「おさがり」として出席者に分けられることが多いためです。
ケーキやメロンなど切り分ける必要があるものは、ご家族の手間が増えてしまいますので避けましょう。
初盆のお供えを送るタイミングは法要の3日前の到着を目安に
お盆の時期は8月13~15日頃が一般的ですが、関東など一部地域では7月13日~15日頃にお盆を迎えます。
地域によって違いがあるため、お供えを送ろうと思ったらお盆が過ぎていたということにならないよう事前に確認しておきましょう。
お供えは法要当日の1週間前から遅くとも前日には届くようにします。
あまりに直前にお供えが届くと、ご家族は初盆の準備に追われているため、受け取れず再配達となる可能性があります。
余裕をもって法要の3日前には届くように送りましょう。
お供えとして香典(現金)か品物を送るかによって手紙の送り方が変わります。
香典と品物それぞれの送り方を解説していきます。
香典(現金)は手紙と一緒に現金書留で送る
現金を普通郵便や宅配便などで送ることは郵便法で禁止されています。
そのため、必ず現金書留で郵送しましょう。
現金書留は現金と一緒に手紙を送ることができます。
香典は香典袋に、手紙は白い封筒にそれぞれ入れ、2つを一緒に現金書留の封筒に入れて郵便局の窓口から郵送します。
ポスト投函はできないため注意してください。
品物と香典の両方を送りたい場合、品物・香典袋・手紙を1つに梱包した状態で重さ4㎏以内、縦横高さの合計が90cm以下、1辺が60cm以下であれば、まとめて現金書留として送ることが可能です。
お供えの品を宅配便で送る場合、手紙は一緒に送れない
お供えの品物が現金書留のサイズを超えている場合は、品物は宅配便、香典は現金書留と分けて送りましょう。
その際、手紙は必ず現金書留に入れてください。
なぜなら宅配便に信書(手紙)を同封することは郵便法で原則禁じられているためです。
お供えとして品物のみを送る場合も手紙と品物は分けて送ります。
手紙とお供え物を別に送る際は、手紙が先に届くように郵送しましょう。
後日別便でお供え物が届く旨と到着予定日を手紙に書いておけば、再配達のため当日に間に合わないといった事態を避けることができるため安心です。
まとめ
- 白い縦書きの便箋に黒いペン、一重の封筒を用意する
- 忌み言葉に気をつけて便箋1枚におさまるように書く
- 香典の金額は5,000円~10,000円が相場
- お供えの品物はタブーの避けて選ぶ
- お供えは初盆の法要の3日前には届くように送る
- 現金書留は現金と手紙を一緒に送ることができる
- 宅配便は手紙を一緒に送ることはできない
初盆に出席できなくとも故人を偲ぶ気持ちをお供えと手紙に込めて届けることができれば、それは出席と同じ意味をもつはずです。
マナーを守り、ご家族を思いやった対応を心掛けることで、よい印象を持たれることでしょう。