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お彼岸にやってはいけないことはない!!引っ越しも結婚もOK!!お墓参りやお供えで気を付けるポイントも解説

日本では毎年、3月の春分の日と、9月の秋分の日を中心としたお彼岸の時期がありますよね。

結婚式やお引越しもたいていの場合は、このお彼岸の時期を避けて行われます。

しかし、実際のところ仏教上は、お彼岸にやってはいけないこと、というのは存在しないんです。

ただ、お彼岸期間にやってはいけないことと勘違いされてきたのには、それなりの理由がありますので注意が必要です。

この記事では、お彼岸にやってはいけないとされていることとその理由、お彼岸期間中に注意すべきことをご紹介します。

また、同じ仏教上の行事である、お彼岸とお盆の違い、やってはいけないことは同じなのかについても解説していきます。

お彼岸にやってはいけないことはない!!でも配慮が必要な行事もある

そもそもお彼岸とは?

お彼岸は、3月の春分の日、9月の秋分の日を中心にして前後3日間の期間、合計1週間(7日間)の期間のことを指します。

仏教上ではあの世とこの世が一番近づく日とされています。

内閣府のサイトでは

  • 春分の日:自然をたたえて生物をいつくしむ日(自然と生物に感謝をする日)
  • 秋分の日:祖先を敬い、亡くなった人々をいつくしむ日(ご先祖様に感謝をする日)

と説明されていて、2022年は春分の日を3月21日、秋分の日を9月23日と定めています。

そんなお彼岸ですが、あなたも周りから、「お彼岸の時期は祝い事やお引越しを避けなければならない」と聞いたことがあるのではないのでしょうか?

実は仏教上では、お彼岸は喪に服す期間、とはされておらず、お葬式などのように「祝い事を避けなければならない」とはされていません。

ですので、結婚やお引越し、納車や工事の着工などは特に「お彼岸にやってはいけないこと」にはならないんです。

なぜ世間ではお彼岸に行事を避けるのか

では、なぜ世間的にはお彼岸にやってはいけないことが習慣として残っているのでしょうか?

答えは、日本人の周りへの気遣い、他の人々への配慮が要因となっています。

世間一般的には、お盆を含め、春彼岸や秋彼岸のお彼岸シーズンには

  • ご先祖様への供養(御墓参りやお仏壇へのお参り)
  • お仏壇・仏具のお掃除や手入れ
  • お墓やお仏壇へのお供え物

これらをすることが一般的ですね。

これに伴い、お彼岸のシーズンは人流・物流共に増加している現実があります。

あなたもお彼岸のシーズンには実家に帰ったり、親戚のお家を回ったり、御墓参りをするということが多いのではないでしょうか?

ということはおのずと、お彼岸の時期にはあなた自身も周りの方々も忙しくなりやすい時期なんです。

結婚式は周りの方々も予定を空けて来なければいけませんし、引越しは物流や人流が増えている中での移動となります。

さらに引越しで言えば、引越し先のご近所の方々に引越しのご挨拶をする機会もありますよね。

これではお彼岸の本来の目的である、祖先を敬うという行為を後回しに、おざなりにすることになりかねません。

ですから、周りの方々がお彼岸に専念できるように配慮し、行事を避けることが一般的になったのです。

納車や工事着工に関しても上記と同じような理由で避けられてきました。

「日本人の他を思いやる心」からきていたなんて。

ちょっと素敵に思えてきますよね。

お彼岸に引越しや結婚をする際に注意すべきこと

いくら、お彼岸にやってはいけないことがあるとはいえ、様々な事情から、行事とお彼岸が重なってしまうということもありますよね。

そんな時にはどうすればいいのでしょうか?

まずは結婚式ですが、案内状を出す時にはお彼岸の時期を避けて郵送されるように気をつけましょう。

また、どうしてもお彼岸に結婚式を執り行わなければいけない時には、親戚をはじめとする招待される方々に、お彼岸の時期と重なってしまうことを丁寧に説明して相談するのがベストだと思います。

お二人の記念日に合わせたかったことや、日程がどうしても取れなかった、など周りの方々に配慮を示すことが重要です。

引越しに関しては、引越し先へのご挨拶はできるだけお彼岸の時期を避け、時間が許すのであれば事前に行っておくようにしましょう。

お彼岸にやってはいけないことがあるわけではありませんが、お彼岸の時期は周りの方々のことを考え、配慮をした上で行動することが大切です。

お彼岸にやってはいけないお墓参りやお供えについて

お彼岸には、最低限お墓参りだけをするなんてご家庭もあるのではないでしょうか?

そんなお墓参りの時に注意すべきことや、お供え物についてを説明していきます。

お墓参りの持ち物

お墓参りの際には以下のものを持って行くと良いでしょう。

普段お墓参りをしなれていない方も少なくはないと思いますから、参考にしてみてください。

お墓参りの持ち物

  • ライター
  • お線香
  • ろうそく
  • お花
  • お供え物(後述)
  • 掃除道具(雑巾・スポンジ・タワシ・ゴム手・ゴミ袋)

お墓のお掃除をして、ろうそくに火をたて、お花をお供えします。

そして、墓石にお水をかけて、御供えをし、ご先祖様に合掌します。

お彼岸のお供え物

お彼岸の時にはお供え物をするという風に前述しましたが、何をお供えすれば良いのでしょうか?

①ぼたもちやおはぎ

春彼岸には春のお花である牡丹が由来となってぼたもち、秋彼岸には秋の植物である萩が由来となっておはぎをお供えするのが一般的です。

②落雁(らくがん)

こちらは1年中通してお供え物をする際に用いられることが多い、砂糖で作られた和菓子です。

③生前故人が好きだったもの

お供え物は故人を思ってするものですから、亡くなる前に故人がよく食べていたものや好きだったものをお供えするのもいいでしょう。

ご先祖様も喜んでくれますね。

④精進料理

古くから仏教では殺生が禁じられてきましたので、お供えする料理は肉や魚などを使用していない料理、精進料理をお供えするのが一般的だと言われています。

⑤別世帯へのお供物にはのしを

別世帯にお供物を持って行く時にはのしをしなけらばなりません。

東日本は黒白、西日本は黄白の水引を用いて、表書きは「御供」、または「御仏前」、水引の下に自身のフルネームを記載するのが一般的です。 

やってはいけないこと

お墓参りやお供え物をするときにやってはいけないことをご紹介します。

ただし、お彼岸シーズンにのみやってはいけないこと、ではなく1年を通してお墓参りの際に気をつけるべきことになります。

お彼岸特有のものはないということですね。

①ローソクや線香の火を息で吹き消す 

これは人間の穢れた息が仏様にかからないようにするためだとされています。

宗教というのは一つ一つの行動に意味があって面白いですね。

②お墓にジュースや酒をかける

こちらもよくやりがちな行為ですが、気をつけなければいけません。

お墓にジュースやお酒をかけてそのまま放っておくとどうなるでしょうか?

虫や鳥たちがやってきますね。

周りの環境が荒れていくことを考えるとやってはいけないことです。

また、墓石を長年きれいに保つためにも飲み物をかけるのは避けた方が良いとされています。

③毒のある花やトゲのある花 

仏教のみならずキリスト教においても、長年、トゲのある花をお供えするというのは避けられてきたことの一つです。

もしも、故人がバラなどのトゲのある花が好きだった場合には、トゲの部分を切り取った状態でお供えしましょう。

④お供え物をそのままにして帰る

こちらもお墓の環境を保つためにやってはいけないことになります。

ジュースやお酒をかけるのと同じように自然の仲間たちが寄ってきてしまいますね。

気持ちよくお墓参りをするためにも上記のことは守って、お彼岸を気持ちよく過ごしましょう。

お彼岸にやってはいけないことはお盆にもやってはいけない?

お盆は地域によって異なりますが、7月中旬に行われる地域、8月中旬の地域、8月中旬から9月初旬にかけて行われる地域などがあります。

もちろんこれ以外にも地方・地域によっても異なります。 

仏教上では、お彼岸は「あの世とこの世が一番近づく期間」でしたが、お盆は「亡くなった人の魂が現世に戻る期間」とされています。

あの世から故人をお迎えして、また戻っていくあの世で幸せに過ごせるようにと祈る期間とされています。

お盆とお彼岸は同じ仏教的な行事ですが、気をつけるべきことは一緒なのでしょうか?

答えは「ほとんど一緒」です。

基本的にはお彼岸に気をつけなければいけないことは、お盆にも気をつけなければいけません。

例えば結婚や、お引越しの際の周りの方への配慮や、お墓参り、お供物の注意点などですね。

それに加えてお盆ではしてはいけないことが一つあります。

それは殺生です。

お盆の期間は「不殺生戒」と呼ばれている、人、物の命を奪ってはならない期間とされています。

ですので仏教とは関係なさそうですが「虫取り」や「魚釣り」といった行為は控える必要があります。

このほかに、世間的には水遊びもしてはいけないとされています。

「あの世の生き物が足を引っ張って、水の中に引きずり込んでいってしまうから海にはいかない」なんていう話も聞いたことがあるのではないでしょうか?

実際には仏教上は水に入ってはいけないとはされておらず、上記は一種の迷信ですね。

仏教行事=仏様を連想する、というイメージからきているようです。

ただし、お盆のシーズンは高波が起こりやすく海が荒れやすいシーズンとされていて、海難事故に遭う恐れがありますので注意は必要です。

毎年のようにお盆シーズンには海難事故のニュースが流れていますよね。

仏教的にしてはいけないとされているわけではないですが、十分に気をつけて遊びましょう。

まとめ

  • 仏教上、お彼岸にやってはいけないことはない(引越し・結婚式もOK)。
  • お彼岸にやってはいけないことと勘違いされているのは、お彼岸のご先祖様の供養に集中するため。
  • 結婚式や引越しの挨拶など、周囲の予定を固定しなければならない行事は配慮が必要。
  • お供物やお墓参りの基本的なルールは守って。
  • お彼岸とお盆のやってはいけないことの違いは殺生

宗教上の話は、なかなか学ぶ機会も少なく、何をするべきなのか、してはいけないのか、迷うことも多いですよね。

特に仏教行事は、国民の祝日に関連していることも多い為、知っていたほうがいい知識でもあります。

お彼岸にやってはいけないことを仏教上の観点からお伝えしましたが、第一は「周囲の方のことを考えて」「多様な考え方があるということを理解して」周りに対する配慮を忘れないことが大切です。

特にご年配の方は、若い世代よりも宗教を重んじている方が多い傾向にありますので、注意が必要です。

宗教に対する考えは、個人個人、地域によっても異なってきます。

今回知った知識を実践して、ご先祖様を敬い、余裕のある人生を送りましょう。