ぬか漬けは乳酸菌や酵母菌が豊富で腸内環境を整えてくれる栄養食品とも言われています。
栄養の宝庫なので日本人の長寿食の一つとしても知られていますね。
何を入れてもおいしくしてくれるイメージがありますが、ぬか漬けには入れてはいけない食材もあるんです。
水分が多い食材や香りが強いものはぬか漬けに入れるのは良くないといわれています。
入れてはいけない食材はぬか床をダメにしてしまうので気をつける必要がありますが、別にぬか床を作って漬ければ大丈夫です。
ぬか漬けに入れてもいい食材と入れてはいけない食材、注意点について解説していきます。
Contents
ぬか漬けに入れてはいけない食材の特徴や注意点

下記の特徴を持つ食材はぬか漬けに入れるのはタブーとされています。
どうしても入れたい場合にはそれぞれ注意点に気をつけてからぬか漬けにしましょう。
水分が多い食材
塩揉みをするなどして水分を抜いてからぬか床に入れましょう。
水分が多い食材はぬか床に入れてしまうとぬか床が水浸しになり、その結果、乳酸菌の働きが悪くなるといわれています。
そうなると食材が漬かりにくくなってしまい、ぬか床の腐敗菌が増えるなどの理由でおいしく浸からなくなってしまいます。
水分が多い食材を入れてしまったら
ぬか床に溜まった水分を捨てる必要はありません。
この水分には栄養素が含まれています。
捨てずにぬかを足すことで水分の量を調節すれば大丈夫ですよ。
香りがや辛味が強い食材
香りが強い食材を漬ける際にはジップロックなどを利用してぬか床を分けてから漬けましょう。
香りや辛味が強い食材を漬けると、ぬかの味や匂いが変わってしまったり、漬けてる他の食材に香りが移ったりします。
香りが強い食材を漬ける際には、ジップロックなどを利用してぬか床を分けてから漬ければぬか床全体に影響を与えることなく漬けられますね。
漬けた後のぬかは、ぬか床に戻さずに廃棄をします。
アクが強い野菜
アクが強いものをぬか漬けにしたい場合は、下茹でなど食材ごとに必要なアク抜き処理を行ってからぬか床に入れましょう。
アクの強い野菜をぬか漬けに入れると、アクのためによく漬かりません。
また、アクの成分がぬかに移ってしまって、ぬか床じたいの味や匂いが変わったりしてダメになりやすいです。
アクが強い野菜は、その野菜に合った下処理をしてからぬか床に入れましょう。
アク抜きをした後、ぬか床にそのまま入れてもいいですが「小さいぬか床だったためか、ぬかが変化してしまった」と以前に友人がこぼしていたのを聞いたことがあります。
絶対とは言えませんが、もしもの事態を防ぐためにアクを抜いた後もジップロックを使って別のぬか床を作る方が安心だと思います。
生肉・生魚
生肉や生魚をぬか漬けにしたい場合は、ジップロックを用意してぬか床を分けましょう。
生肉や生魚の生臭さがぬか床に移ってしまったり、生肉や生魚に雑菌がついている可能性もあるため、ぬか床に入れるのは危険です。
生肉や生魚はジップロックなどで分けて漬けましょう。
ジップロック内に残ったぬか床は使い終わったら戻さずに廃棄します。

香りや辛味が強いもの、アクが強いものや生肉・生魚をぬか漬けにしたい場合はジップロックを用意して別でぬか床を作ればいいのね。

漬けた後のぬかは廃棄するのを忘れないようにしましょう。
釘
鉄製の釘を入れるとナスの色が綺麗に出るそうです。
ナスの変色を防ぐ効果があるため、以前は一緒にぬか床に入れられていました。
現在、市販されている釘はサビを防ぐために防腐剤が塗布されており、これは体にとっては有害なものです。
更に、塗布剤がメッキとなり肝心の鉄分の補給も難しいです。
釘の代わりとして使うのなら、ナスの変色を防ぎ鉄分も摂取できる、ぬか漬け用の鉄を購入しましょう。


私は鉄分不足を指摘されてるから、ナスを綺麗に漬けられて、鉄分も摂取できるなら一石二鳥だね!
ぬか床をダメにしやすい食材もぬか床を分ければ問題なく漬けられるし、それぞれの特徴を把握して対処をすれば問題なくぬか漬けにできます。
ぬか漬けに適さない食材は「ぬか漬けにしてもおいしくないから」ではなく、なくて「ぬか床がダメになりやすいから」適さないのです。
ぬか床がダメになると食材が浸かりにくくなりおいしいぬか漬けができません。

ぬか床をダメにしないためにも適さない食材を漬けるときには必ず別のぬか床を作ってから漬けましょう。
ぬか漬けに入れてはいけない具体的な食材

ぬか漬けに入れてはいけない具体的な食材を特徴ごとにまとめました。
水分が多いもの
- トマト
香りが強いもの
- ねぎ
- 玉ねぎ
- ニンニク
- ニラ
- 納豆
アクが強いもの
- たけのこ
- 山菜
- かぼちゃ
- ゴボウ
- ほうれん草
- 水菜
- 小松菜
ぬか漬けに入れてはいけない食材の中には、ぬか漬けマニアの間で人気のある食材も入っています。
私は試したことがないですが、ニンニクやかぼちゃがおいしいと話している友人もいました。
ぬか漬けに入れてはいけない食材も注意点に気をつけながら、上手に漬ければ楽しめるとわかって安心ですね。
ぬか漬けに入れるとおいしいおすすめ食材ランキング

ぬか漬けに入れるとおいしい食材を家族の声と私の好みからランキングにしました。
5位 アスパラ
アスパラは1分ほどゆがいてからぬか床で12時間くらい漬けると食べられます。
生のままで入れる場合は軽く塩で揉んでからぬか床へ入れましょう。
無類のアスパラ好きの父のおすすめでもありますが、アスパラが苦手な子供もぬか漬けのアスパラは大好きです。
12時間くらい漬けると食べごろですがアスパラが細いかどうかで漬け時間を調整しましょう。
4位 ゆで卵
卵を茹でて殻を剥いてから、ぬか床へ入れます。
1日ほど漬けると食べられますがお好みで数日漬けてもおいしいです。
ゆで卵には塩やマヨネーズが欠かせませんが、ぬか漬けにすると塩分と酸味が絶妙なハーモニーとなり、コクとうま味が加わるので何もつけなくても十分おいしく食べれます。
こちらも家族全員、子供も大人も大好きです。
3位 大根
大根は漬物の定番で、ぬか漬けでも人気の食材ですね。
色んな大根が売られており辛いものから甘いもの、干し大根までぬか漬けで楽しめます。
2位 ナス
ナスも人気がある定番の食材ですね。
多くの人の支持を集めているナスですが、個人的には水ナスの浅漬けがなんといってもおいしいです。
1位 きゅうり
きゅうりが第一位に輝きました。
毎日食べても飽きないおいしさで、シャキシャキいう歯ごたえもたまりませんね。
私も家族もサラダに入っているきゅうりはそんなに食べられないのですが、ぬか漬けにすることでお箸が止まらなくなります。
お好みで浅漬けにしても古漬けにしてもおいしいですね。
何でもぬか漬けにできますが、やはり定番のものが周りに聞いてみても安定の人気を誇っています。
ぬか漬けはご飯のお供としても、お酒のつまみとしても楽しめます。
お酒を飲まれる方はゆで卵や変わり種のぬか漬けをおつまみにして、晩酌を楽しむ方も多いようです。
ぬか漬けに入れるとおいしい変わり種やぬか床の隠し味

ここでは変わり種のおいしいぬか漬けをあげていきますが、もし知らないものがあれば試してみるのも楽しいですね。
ぬか床に入れると、おいしいぬか漬けができる隠し味もピックアップしておりますよ。
おいしい変わり種のぬか漬け
とりササミ
ササミは通常の下処理と同じく、お湯に塩1つまみとお酒を大1入れて茹でます。
または生のまま入れてぬか床から出した後に焼いてもおいしいです。
ジップロックなどにぬか床を分けて1日〜2日ほど漬けると良い感じに味がついてスモークしたようなうま味が増します。
スライスしてサラダにトッピングしたり、ネギの小口切りを添えてそのままいただいたり色々と楽しめます。
アボカド
アボカドは食感がトロっとした感じに変化して、口に運ぶと濃厚なうま味が広がり何ともいえずおいしいです。
豆腐と同じようにクリームチーズのような感じになりますのでお酒にも合います。
漬け時間は12時間ほどで十分です。
フルーツ
柿やリンゴなどのフルーツは甘さとさっぱりした感じが引き出されて味わい深くなりますよ。
スイカの皮も捨ててしまいがちですが、ぬか漬けにするとあっさりに酸味が加わりおいしく食べれます。
豆腐
木綿豆腐をしっかりと水切りしてから、ガーゼに包みぬか床へ入れます。
お好みで12時間〜数日で食べられますが、まるでクリームチーズのような食感がクセになるおいしさです。
チーズ
チーズはモッツァレラのように水気があるものはしっかりと水気を拭き取ってからぬか床へ入れます。
こちらは1〜2日で食べごろになります。
豆腐と同じくお酒にも合いますし、大葉やトマトとトッピングしても楽しめますね。
山イモ
密かに人気の山イモですが、ヌルヌルと滑りがあるので別にぬか床を作って分けてから漬けましょう。
ヒゲを取ったら洗って皮ごとつけられます。
縦に半分に割ってから入れて、1日ほど漬ければ食べごろです。
こんにゃく
こんにゃくは湯がいてからぬか床へ入れましょう。
1日ほど漬けると食べられますが、柔らかくなり、ぷるんとした食感に変わります。
ゴボウ
ゴボウはアクが強いのでしっかりとアク抜きをしてから1日漬けます。
漬け時間はゴボウの太さによって調整してくださいね。
そのままだと硬いゴボウですがぬか漬けにすることで食べやすく程よい歯ごたえへと変化してくれます。
オクラ
軽く塩で板ずりしてからぬか床へ入れます。
オクラは茹でずにそのまま入れるだけなので手がかからずとても楽です。
ぬか床の隠し味
ぬか漬けがなかなか思ったような味にならなくて「何が足りないのだろう??」と悩むこともありますよね。
うま味が足りない気がする。
味に深みがない気がする。
もっともっとおいしく作れるはずなのに、一体どうしたらいいの?
このような場合は隠し味を入れてみることで、味わい深さや風味が出てぬか漬けの味わいが増します。
うま味付けにだし昆布、防腐効果と風味づけに唐辛子を入れるのは一般的ですよね。
下記のような隠し味もあります。
鰹節 削り節や粉末状のものが適しています。
入れすぎには注意して、一つまみほどのごく少量をぬか床に入れましょう。
煮干し 砕くか粉末にしてから投入します。
干し椎茸 粉末にしてから入れます。
鰹節や煮干しは細かくしてそのまま入れても、粉末にしてだしパックにしてからぬか床に入れてもOKです。
市販のだしパックを使えば手間が省け便利ですし、自分で粉末にしてお手製のだしパックを作っても良いですね。
投入した隠し味は取り出す人もいれば、入れっぱなしの人もいて、明確なルールはありません。
ぬか床を毎日自分の舌で確認するのも大切です。
取り出す派の方も毎日ぬか床の味を見ながら、おいしくなったと感じたタイミングで取り出しましょう。
更に隠し味として入れられているものを1つご紹介します。
生姜
- 皮は剥いても剥かなくてもお好みで大丈夫です。
- 2キロくらいの小さなぬか床なら小さい生姜の半分ほどで足ります。
- 6キロのぬか床なら大サイズの生姜の半分くらいを入れます。
- 生姜は千切りにしてから投入し、取り出さずに入れっぱなしでOKです。
上記で紹介したぬか漬けの隠し味はそれぞれが風味アップの助けとなりますが、入れすぎると逆効果となるので入れる量にはくれぐれも気を配ってくださいね。
隠し味の力を借りて更においしいぬか漬けライフを楽しみましょう。
まとめ

- 水分が多い食材や辛味、香り、アクが強いものはぬか漬けには向かない。
- ぬか漬けに向かない食材を漬けるとぬか床がダメになりやすい。
- ぬか漬けに向かない食材を漬けたいなら、ジップロックなどで別のぬか床に分けてから漬ける。
- ぬか漬けがおいしく出来ない時は、隠し味を使うことによっておいしいぬか漬けができるようになる。
どんな食材もぬか漬けにできますが、入れるだけで風味とコクが増して食べやすくなるなんて、まるで魔法みたいですね。
気をつけたいのはぬか漬けに向かない食材を入れることによってぬか床をダメにしてしまうことです。
ぬか漬けに向かないといわれる食材もぬか漬けにするとおいしい場合も多いので、漬ける際には別にぬか床を作るなどの注意点を守りながら、おいしいぬか漬け作りを楽しんでいきましょう。